02.7 [ 1/3 ]


青峰っちに憧れてバスケを初めて早二週間。スムーズに一軍まで上がった俺だけど、相変わらず青峰っちには負けてばっかりで、さすがに一軍にとどまり続けるのは容易ではなさそうだ。クラスが同じになったのも何かの縁、休憩や教室移動にもひっついてまでバスケのことを必死に聞いて回る。


「今日の昼はついてくんなよ」
「え〜なんでッスか?」
「今見てたろ、俺は都遥と話したいんだよ」
「桐原サンと?なんで」
「なんでなんでうるせぇなぁ…あいつああ見えてバスケすげぇ詳しいんだよ。でも周りにあんま話せるやついないらしくて、たまに俺と話してんだよ。結構アドバイスとかも的確だから…ってなんだそのうっぜぇ笑顔は」
「そんなの、尚更着いていくしかないじゃないッスか」
「絶対来んな」
「絶対行くッス!」
「おまっ…まぁバスケ語れる奴ならいいか」
「うっしゃ!」


そうか、バスケ部を覗いてたのはそういうことだったのか。…俺の猫かぶりとかつまんないって思ってたのに気付いたのにも関係あんのかな。なんにせよ、桐原サンとまた喋りたいと思ってたから好都合だ。










02.7:胸が躍る時間


 
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テーマ「人外ファンタジー」
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