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結局朝昼晩とご飯を作り続けている内に合宿も二泊目の夜となっていた。


「ふぃーっやっと食器洗い終わったー。あれ、まだ体育館電気ついてる」


バスケ部の合宿に来てバスケを全く見れないことにストレスを感じていた私は迷わず体育館へ走り出した。


「お…おおおぉ!!」


バンッと扉を開けて思わず叫んでしまった。


「おまっ、急に叫ぶなよ!」
「都遥っち、お仕事終わったんスか!?」
「うん。二人は残って1on1?」
「そっス、今日こそ勝つッスよ!」
「寝言は寝て言えよ」


広い体育館で大輝と涼太の1on1を見学する。二人ともスゴい楽しそう。


「合宿中に体育館に来たのは初めてだね」
「赤司くん」


ボタボタと大粒の汗をかいた赤司くんは頭にタオルをかけ体育館に入ってきた。近くを少し走ってきたらしい。どう考えても少しじゃないでしょその量は…!


「やっとバスケ見れたよ〜合宿来て近くで皆がやってるのに私は一人でご飯作ってるなんてどんな拷問かと思ったよ」
「確かに都遥にとっては一大事だな」


赤司くんはタオルで汗を拭って、壁を背に座る私の隣に腰をおろした。


「これで明日も頑張れるー大輝涼太様々〜」
「その事なんだが、明日はオフになった。帰りの集合時間まで全員自由行動だからマネージャーの仕事も休みだ」
「そうなの!?なんかスゴい急展開…でもいいね!どこ行こうかな」


まさかのご褒美に胸が高鳴る。どっかでバスケ見れないかな〜。


「オレ達と行動しないか?」
「もう予定決めたの?」
「実はこの近くでストリートバスケの大会があるんだ。当日参加でもいいらしいからオレとそこの二人、緑間と紫原と黒子の6人で参加しようと思ってる」
「休みの日までバスケなんて精が出ますね〜」
「どうする?」
「もちろん、」


行く!と元気に手をあげて答えたら赤司くんが笑った。

赤司くんが自室に戻り、1on1が終わった大輝に、赤司くんが私のためにわざわざ監督に助言して休みをもらい、ストバスの大会に参加することを決めたんだ、と言われ事の真相を知った。ほんと優しいなぁ。赤司くんも、その提案に二つ返事で賛成してくれた皆も。










05:ならないでね?



 


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