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「おっはようございまーす!」
「おはよッス。ご機嫌ッスね、なんか良いことあった?」
「実はね、昨日が辰也さんとの最後の夜ってことで一緒のベッドで寝たんだー」
「あーだから…え」
「最初は恥ずかしかったんだけど腕まくらしてもらってる内になんだか心地よくなっちゃって…もうほんと辰也さんって素敵…!」
「た、たた、たたた大変ッス…赤司っち、青峰っち!都遥っちが…都遥っちがぁぁあああああああ!!!」
「え、なに…?」


涼太はバタバタと走りだし、言葉を交わす二人の間に無理矢理押し入って鬼の形相で何かを訴えていた。ぎゃあぎゃあ騒ぐ涼太を煙たそうな目で見ていた二人だが、一際大きく涼太が喚いて私を指差したと同時に顔色が変わった。その場景をぼけーと見ていた私に、悪人面よろしくガンを飛ばした赤司くんと大輝。そして何故か涙目の涼太。とりあえずてへっと不安定な笑みを浮かべると、三人が言葉通りすっ飛んできた。


「都遥?黄瀬からユーモア甚だしい戯言を耳にしたんだが所詮戯言は戯言だろう?」
「あ、赤司くん?瞳孔が開いてます…」
「てめぇ人が手ぇ出すの我慢してる間に何やってんだ、あ゙?」
「大輝も瞳孔が…!」
「うぁぁああオレの都遥っちがぁー…」
「涼太はなんで泣いてるの…」


ずりずりと圧迫感に押され後退すると壁に背中が当たった。目の前にはどす黒いオーラを放つ男が三人。殺される…!危機察知能力が目一杯働いて、うるさいくらいに警告音を響かせていた










21:執着って意味なんだ


 


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