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「すまない、待たせたね」
「お、赤司くんおはよー」
「遅ぇよ!」
「いいから早く行くッスよ」


結局あの後、この先当分ないであろうオフを全員待ちきれないからということで3人同時にデートすることになった。…デートかは不明だけど。


「都遥の私服姿、初めて見たよ」
「そっか、たいがい制服かジャージだもんねー」
「よく似合ってるよ」
「そう…かな、ありがとう。でも私なんかより3人の方がスゴいよ」
「どうして?」
「だってイケメンでオシャレでさー涼太に至ってはモデルだし。皆様さぞおモテになるんでしょうね」


前を歩く大輝と涼太を見て改めて思う。スラッと伸びた手足、程よくついた筋肉。普段のバカがなければ二人とも某ジャなニーズに入れるんじゃないかな。ま、涼太はモデルだから…アレだけど…。


「オレは都遥がいればいいから他の奴の評価はどうでもいい」
「お、おう…出ました赤司様」
「なに?」
「ありがたいお言葉だなーと」
「…そう」


赤司くんはほんと時々とんでもなく怖くなる。怒ってはないんだろうけど。


「あ、都遥ーっち!アレ乗ろう!」


涼太が指差したのは


「ジェットコースターか、いいね!」
「おいおい待ち時間40分だぜ」
「何言ってんスか!」
「待つのも醍醐味でしょ!?」
「「ねー!」」


涼太と二人で首をかしげあう。


「あっそ。オレはパス」
「オレも」
「えぇっ赤司くんまで!?」


二人は目の前にあったベンチに腰をかけた。


「今日は別に乗り物を乗りに来たわけじゃないから」


じゃあ何をしにここへいらしたんですか。という言葉は飲み込んだ。


「仕方ない、涼太二人で行こっか」
「そっスね」
「じゃあ行ってきまーす」


ベンチの二人に手を振ると振り返してくれた。本当に行かないんだ…赤司くんは本開きだしちゃったし、まぁ確かに遊園地でキャッキャはしゃぐ赤司くんなんて想像出来ないし、こんなもんなのかな。










07:聴覚独り占め


 


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