わざとやってる? [ 1/2 ]


「あ、名ー!」
「おー高尾くんだ。部活は?」
「今日はミーティングだけ。だから一緒に帰れるかなーって思ったら本当に目の前に名がいてびっくりしたぜ。これはもう運命だな!」
「真ちゃんは?」
「はい運命スルー!真ちゃんは勉強で分かんないとこあるから先生に聞いてから帰るんだと」
「へぇー真ちゃんらしいねー。あ、そういえば朝教室に着いたら一番でさ、そのあと真ちゃんが入って来て挨拶したの」
「うん」
「そんで隣に座った真ちゃん見たらね、上着のポケットからなんか出てんの」
「うん」
「それなに?って聞いたら急に焦り出してなななな何でもないのだよ!とか言われて隠そうとするから気になって気になって」
「うん」
「いくら言っても見せてくれないから体にしがみついて無理矢理引っ張りだしてやったの」
「うん…ってか、はぁ!?体にしがみついた!?真ちゃんの!?」
「他に誰がいるの」
「いないですねすいません」
「そんでそれを広げたらね」
「うん」
「緑のトランクスだったの」
「うん…えぇぇ!トランクス!?真ちゃんの!?」
「他に誰がいるの」
「いないですねすいません」
「なんで持ち歩いてるのか聞いたら真ちゃんのラッキーアイテムだったんだって!履けばこんな恥ずかしい思いしないでしょって言ったら、ハッその手があったか…!って」
「…」
「もう私おっかしくってさぁ、笑いが止まんなくて。気がついたら机に真ちゃんのパンツ叩きつけながら大爆笑!あはははは」
「あのさ、名。とりあえずいろいろ言いたいことあるんだけどよ」
「うん?」
「何やってんの!!?」
「え?」
「何彼氏以外の体に抱きついてんの!何彼氏以外のパンツなんか叩きつけて笑ってんの!…いや、彼氏のパンツ叩きつけんのもおかしいけども!」
「高尾くん何怒ってんの…別にいいじゃん、相手真ちゃんだよ?」
「真ちゃんだから余計になんだよ!つかそんなことより!」
「まだあるの」
「なんで彼氏の俺が高尾くんでクラスメートの真ちゃんが真ちゃん!?」
「…真ちゃんは真ちゃんだし。なに、じゃあ…真太郎?」
「それもっとダメだから!一番ダメなやつだから!!」
「なんなのさもう。意味分からんよー」
「…なんで分かんねぇのか分かんねぇよ。あーもうなんでもいいわ、好きにすれば」
「ねぇねぇ」
「あん?」
「私が好きなのは和成だけだよ?」
「!!!」
「あ、高尾くん本屋さん寄って帰ろうよ」
「…お前ってほんと卑怯だよな」
「えー?」
「あのさ、」










わざとやってる?


(何が?)
(…なんでもねぇよ)
(ふーん)
(なぁ、さっきのもっかい言って)
(和成、愛してる)
(破壊力やべぇから当分高尾くんでもいいわ)
(そう?)

20120813 →あとがき
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