続・足14とみかん6 [ 1/2 ]


「よし、まずは状況を整理しようか。名、みかんを並べてくれ」
「赤司くんの仰せのままに〜」
「状況も何もみかんが一個足んねぇって話だろ」
「黙れガングロ小僧」
「同い年だろーが!」
「なんて青峰君にぴったりの呼び名なんでしょうか」
「テツ…」
「並べたよー」
「では…真太郎」
「“ミカン”とは日本の代表的な果物で、バナナのように、素手で容易に果皮をむいて食べることができるため、冬になれば炬燵の上にミカンという光景が一般家庭に多く見られる。「冬ミカン」または単に「ミカン」と言う場合も、普通はウンシュウミカンを指す。オレンジ色の色素であるβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイドは脂肪につくため、ミカンを大量に食べると皮膚が黄色くなる。これを柑皮症という。柑皮症の症状は一時的なもので、健康に悪影響はない。その他にもクエン酸、食物繊維などが多く含まれる。白い筋にはヘスペリジンが含まれ、動脈硬化やコレステロール血症に効果があるとされている」
「いったいなんの授業が始まったんスか…」
「真太郎、かいつまめ」
「中身はだいたい10だ」
「さっきの説明いらないよね〜」
「つまり皮剥いて中身を分けようってこと?」
「名は察しが良くて助かるよ」
「じゃあとりあえず剥いていくね」
「僕もお手伝いします」
「ありがとう黒子くん」
「オレも剥こうかなー」
「おい紫原やめろ!お前絶対ぇ途中でパクっといっちまうだろ!」
「………………チッ」
「いく気満々だったんスね」
「そんなに菓子ばかり食べていて、よく飯が腹に入るな」
「ま、私達もミカン食べようとしてるけどね」
「ところで、黒子はさっきから何をしているのだよ」
「え、白いのとってます」
「なんだと。先程も言ったが白い筋にはヘスペリジンが含まれ、動脈硬化やコレステロール血症に効果があるとされて…」
「ミドちんうるさいよ。いいじゃんあの白いとこ食べたらなんか口の中にゅるにゅるしてやだし」
「そんな理由で体にいいものを自ら捨てるとは」
「んなのどっちでもいいから早くしてくれ」
「あーオレも名っちに剥いて欲しいなぁ…」
「それはミカンの皮をか?それとも」
「青峰君やめてください。朝から不快な発言するとぶちますよ」
「はい、剥けたよー」
「ご苦労。名、数はいくつかな?」
「えっとねー…57!」
「6個中3個も中身が9じゃねぇかよこのウンチク詐欺師」
「黙れガングロ」
「オレの扱い…」
「全員8は回るな」
「おいちょっと待てよ」
「今度は実が一袋余るッスね」
「なんだよこれ。理不尽な小学校の算数問題か」
「それならこの一袋はどうする」
「オレが食べる〜」
「えーオレも食べたいッス」
「皆食べたいんじゃないですか?」
「なら、最終手段だな」
「今度は何?」
「薄皮を剥いて中の粒を分ける」
「もうそれミカンじゃねぇよ」
「青峰、薄皮を剥いたらミカンじゃないというのは間違っている。ケーキに乗っているものや缶詰に入っているミカンを思い浮かべてみろ、薄皮が剥かれている。更に、飲料でたまに見かける“つぶつぶ入りミカンジュース”あれは完全に粒が分かれているがれっきとしたミカンだろう」
「それはもうミカンじゃねぇ、ジュースだ」
「緑間くんはみかん教徒か何かなの…?」










続・足14とみかん


(赤司くんの意見は?)
(剥いた特権で名が食べる)
(それがいいですね)
(じゃ、遠慮なく)

20121201 →あとがき
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