悲しい時は泣いてもいいよ。あんたは一人じゃないんだから。私もあんたもよく知ってるでしょ?いっつもムカつくけどちゃんと私たちを見てくれてるあいつら、まあそれが誰だとは言わないけど。あいつらが一人になんかさせてくれないんだから。

え?どうしてお前が泣いてるんだって?
あんたがまだ泣いてないからよ。あんたが泣かないかわりに私が泣いてあげてるの。その代わり、あんたが泣いた時は私が腹抱えて笑ってあげるんだから覚悟しなさいよ。


「…あ、やっと笑ってくれた」


そうやっていつも俺のかわりとばかりに泣くこいつ。馬鹿だよな。自分が泣きてえ時はぜったい泣かねえくせに。

…ほんと、こいつの馬鹿さかげんに泣けてくるわ。


「ばーか」
「…ばかって言ったやつがばーか」
「おまえにだけは言われたくねーし」
「銀時に言われたらおしまいだし」
「………」
「…ちょ、なんでまた笑うの!馬鹿にしてんの?もしかして馬鹿にしてんの?」
「…ちげーよばか」
「あああまたばかって言った!」
「へーへー」


だけどそんなおまえに俺は救われていたりするんだ。





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