ただただ見ていた
靡く藍色も、吸い込まれる黒も、煌びやかなアクセサリーも全部が全部加藤先輩を輝かせる一部で目が離せなかった。見ているだけで良かった、幸せだった。なのに…
「浦風くん」
澄んだ声で、その愛おしい声で僕の名前を呼んだ先輩は太陽より眩しかった。初めは呼ばれたことも、先輩がそばにいることも分からないくらいびっくりして固まってしまった
「浦風くーん?」
「あ、はい!」
「何してんのっ」
「読書を…」
「まじか、俺も本すきー!何読んでんの?」
じゃれてくる先輩はまるで年下のようで、いつも見ている先輩とは違う一面が見れて少し嬉しい。そんなこと言えないけれど
「加藤先輩は何をなさっていらっしゃったのですか?」
「ん?散歩してたら浦風くんを見つけてね」
なんと先輩は僕を見つけて話しかけてくれた!嬉しくて嬉しくて、顔が赤くなるのがわかって、とっさにほんで顔を隠したら“どうしたの?”なんてのぞき込んでくる。恥ずかしい
「た、太陽が眩しくて」
「なるほど、じゃあこうしたらどう?」
「…え?」
どん、と言う音の後、日陰ができたと思ったらすぐそばに加藤先輩の顔があった。まるで迫られているようで、もう僕は倒れそうだった
「ちかい、です…」
「そーう?」
「からかわないでください!」
「はいはい」
くすくす笑った先輩。完全にからかわれている。それでも僕は幸せだ。大好きな先輩にお近づきになれたんだから。この気持ちは最初は戸惑った。予習なんてしていない。辞書で調べても出てこない。僕をこんなんにした加藤先輩が憎らしくもある。でもそんな先輩から離れることはできなくて…
「加藤先輩…」
だからお願いです
「好きです」
先輩が【恋】を教えてください
end
とーないわからん。
書き方を変えてみました
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