「ひっこしろーくん」
池を眺めていると不意に呼ばれた名前と突然水面に現れた加藤先輩の顔にびっくりして大きな声を上げてしまった。それを見た加藤先輩はお腹を抱えてけらけらと笑うから少しだけむくれた
「もーそんなに笑うことないじゃないですか!」
「ごめんごめん。かわいくてつい、ね」
ぽんぽんと頭を撫でながらまだ笑ってる先輩にちょっとムスッとしたけど、笑った顔が本当に素敵だなぁと思ってしまうくらい加藤先輩は綺麗な人なんだ
「こんなところで1人でどうしたの?」
「…先輩は悩みとかありますか?」
「悩み?」
「そうですっ」
「うーん。団蔵がかわいすぎて誰かに喰われそうで心配で将来おっきくなんのかなぁーとかお兄ちゃん離れしちゃうのかなぁとか…」
「…もういいです」
真面目な話だったのに先輩の団蔵トークに呆れていると頬をつねられた。先輩を見るとにっこり笑って“冗談”とまた笑った
「加藤先輩真面目に聞いてください」
「ごめんごめん。かわいすぎてつい」
「さっきも聞きました」
((団蔵が1番のくせにそんなこと言われたらどきっとしちゃうよー…))
なんて思っていると池で鯉が跳ねた。それを見て先輩が優雅だねって言った
「彦四郎、悩んでるみたいだけどあんまりくよくよするのは良くないよ。くよくよしすぎると正解とか見逃しちゃう。答えは近くに落ちてるもんなんだから」
「そうなんですか?」
「うん。だから前を向いて笑おうね」
ぎゅっと抱きしめてくれる加藤先輩はあったかくて太陽みたいだった。その暖かさに触れて、なんだから悩みがどうでもよくなってきた!先輩はすごいやぁ!
end
彦四郎の回だったので
キャラあってる?
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