はーっと吐いた息が真っ白で、雪が降りしきる寒い日。そんな天候にも関わらず委員長は気にすることもなく、今日の委員会も外に出て行い、雪が降っているのを嬉しそうにはしゃいでいる。動いていれば寒さは和らぐけれど、やはり寒くて体を小さくしてうずくまっていると、急に暖かいものに包まれた


「滝くん」

「え…せんぱい?」


何かと思って見ると体に掛けられたのは真っ赤なマフラーで、見上げると加藤先輩が笑顔で立っていた。藍色のふわふわした髪に白い雪がついていて、宝石みたいに輝いている。とても綺麗だ


「大丈夫?」

「あ、はい」

「体育委員会こんな寒い日も外でするなんて大変だね」


私を少し見た後、目線を遠くに移し、はしゃいでいる七松先輩達(はしゃいでいるのは七松先輩だけかもしれないが…)を見ながらそう呟いた


「先輩はどうしてこちらに?」

「んー委員会帰り。なんか滝くんうずくまってたから大丈夫かなーって思って」

「そうだったんですか、すみません。あ、マフラーありがとうございます。お返しします」

「いいよ、風邪引くと悪いからさ」


委員会終わったら返してね、なんて笑って私の頭をなでた後、先輩は帰ってしまった。その凛とした後ろ姿を見ながら先輩がくれたマフラーに顔を埋めると先輩の柔らかくて優しい匂いがして、いつの間にか寒さを忘れていた


end


滝ちゃんのつもり
久しぶりでリハビリがいるかも…


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