兵太夫


団蔵のお兄さんはとても綺麗だ。委員会は違うけれどたまに立花先輩に呼ばれて一緒にお茶をしたり、いつも僕の作品を褒めてくれて頭を撫でてくれる。伝七も勉強を教えてもらったりして頭をなでてもらってるけど、僕の方が団蔵と同じクラスだから、先輩に伝七よりも多く会う回数がある。今日も団蔵に会いに来たついでに僕の部屋に顔をだした


「ちゃお、兵太夫くん」

「あ、せんぱ…」


返事を仕掛けた瞬間、間違えてからくりの爆破装置を押しちゃって爆風に巻き込まれそうになった。まずいと思った瞬間強い力を感じて、目を開けると近くに先輩の顔と温もりがあった


「ちょっと手荒い歓迎だなー大丈夫か?」

「う、すみません」


恥ずかしくなってすぐ離れると、兵太夫が無事で何よりと言って顔の煤を拭ってくれた。そんな小さな仕草も僕にしてくれる全部が嬉しくて、今度は自分から抱きついた


「おや、どうした?」

「まだ、怖いので…」


そう言い掛ければ、しょうがないなぁなんでぎゅーっと抱きしめた後、背中をぽんぽん叩いてくれた。規則的なリズムが心地いい。何でだろう先輩の前だけは素直になれる。いつもは団蔵から先輩の話を聞いてそんな事されてるとか子供っぽいとか思ってたのに今の僕は団蔵と一緒だ。でもいいよね、たまには。だって甘えたいんだもの


「かとうせんぱいっ」

「なーにー」


((大好きです))

ほんの僅かな声でそう言った。聞こえてたのかわからないけど先輩は僕のことをみた後にっこり笑って抱きしめた


end


兵太夫はこんなんですか?
わかりませんー



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