そろそろ仲良くなりましょう



「男です!」


やってきたのは変態だと思った


*side 庄左ヱ門


「相原、服を着て席につけ」

「あーい」


土井先生が胃を押さえながら転入生に声をかけていた。隣の伊助は顔を真っ赤にして、手で顔を覆っていた。全く、女の子じゃないんだよ、伊助


「おと、おとこ…」

「はにゃ、団蔵鼻血だしてるー」

「かっこわる」


そう言う兵太夫も顔を赤くしてがっかりした様子だ。このクラスは変態ばっかりだ


「とにかく男同士よろしくー!」


転入生がにこにこと挨拶するけど、男同士とか認識する以前に、変態を学校に、尚且つこのクラスに入れる学園長先生の頭は沸いてるんじゃないかって疑いたくなるよね、まぁ口には出さないけどね。とにかくうちのクラスの衝撃はでっかくて、仲良く出来るかって良われたら出来ないかなぁ…でも学級委員長の僕が進んで仲良くならなきゃいけないよね。うん。なんて考えながら授業を受けて、みんながひそひそ話しながら白い目で見ている転入生に近づいていった


「相原さんだっけ?」

「あ、はい」

「僕は黒木庄左ヱ門。学級委員長してるよ。よろしくね」

「よろしくー!」


手を出してきたので握手をすれば、細くて、白くて折れそうだ。それに見せる笑顔は女の子そのもので少しどきりとした。ぜひ、気のせいだって思いたい


「ちょっと庄左ヱ門」

「何、伊助…」


挨拶したあと伊助に腕を引っ張られては組の集団の中に入れられる


「どういうつもり、庄左ヱ門。挨拶するなんて…」

「乱太郎、あの子はこのクラスに転入してきた新しい仲間なんだよ」

「仲間ったって変態じゃん!」

「しー!団蔵声がでけえ!」

「それに鼻血出してた奴に変態呼ばわりされたくないと思うけど」

「うぐ…」

「兵太夫もね」

「ぼ、僕は別に…」


もごもごしてる兵太夫を後目に転入生を見た。にこにこしてる。きっと悪い子じゃないんだろうなって思うけど、僕達はそんなに適応力があるわけじゃないって改めて知った

((どうなることやら…))






prev next


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -