どうしたらいいの



「吾妻、ちょっと」


休み時間、藤内が側に寄ってきたと思ったら、眠そうに突っ伏してる正義くんの側に立ち話しかけた。優等生の藤内が不良の正義くんに話しかける、それだけで教室内は一気にざわざわし始め、僕も息をのんだ


「ん、だよ…浦風か」

「ちょっと来て」

「はぁ?」

「いいから」


あ、藤内が正義くんの手を持った。それだけで僕の気持ちは渦巻いて、ただ、何もできずに教室を出て行く2人を見送った

((一体何があるの?藤内…))

心配で、心配で、なんとか動いた足で2人をあわてて追いかけると人気のない裏校舎。そこで聞こえる藤内の大きな声に正義くんの気だるそうな返事だった


「僕ね、数馬が本当に大事で本人には言ってないけど親友とでさえ思ってる。そんな数馬が不良と付き合って居るなんていやなんだ!」

「ちょ、ちょちょちょちょっと待って!誤解だから!」

「数馬?」


藤内の爆弾発言に慌てて飛び出してしまった僕、僕を見た正義くんは“ついて来たのかよ”と呆れた顔をしている。なんだかますますめんどくさそうな顔をした


「ま、まず藤内あのね…僕と正義くんは付き合ってないよ!と、友達なんだ」

「だって数馬…!」

「それはまだ言ってないから」


正義くんが好きだなんて言ったらきっと気持ち悪がられる。だから、藤内の言葉を制止させて正義くんを見た。欠伸を欠いている。そんな姿も好きで好きでどうしようもないのに…


「数馬、俺行くわ」

「え」

「なんか揉めてるみたいだし?」

「それはお前のことで揉めてるんだよ吾妻!」

「はいはい。わかってるよ。あーだりぃ」


そう言って正義くんは帰って行ってしまった。これから僕はどうしたらいいんだろう?






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