04
ルフィに明日のお弁当を頼まれたから、何にしようか料理本を見ていて、ふと窓の外を見ると満天の星空ですぐに窓を開けて空を見上げた。

「きれい」
「…だな」
「―――…はぁ!?」

呟いた言葉に聞こえてくるはずのない返答が返ってきて思わず辺りを見回すと、幼なじみのトラファルガー・ローが屋根に寝そべっていた。

「また来たの?」
「マリア」
「…何、よ」
「女にモテまくって普段声もかけれない高嶺の花の様な俺様に1日に2回も会えたんだ。感謝するんだな」
「はいはい。そうですねー、とにかく部屋入ったら?」

窓から少し離れてローを部屋に招き入れる。ローがいつの間にか屋根にいるのは今に始まったことじゃなくて、あたしとローの家は隣同士でローの家は金持ちだから敷地内が分かるように周囲には外壁がある。その外壁は家の屋根とほぼ同じ高さで、ローは外壁を使って家に遊びに来るのだ。

「今日は何用ですか」

ため息混じりに用件を聞くとローはあたしの手元を見ながら不機嫌そうに聞いてきたから本を差し出しながら、話をした。

「明日ルフィに弁当作るの」
「止めろ。麦わら屋にはコンビニ弁当がお似合いなんだよ」
「そんな金ないだろ。うちらが破産しないためにも作ろうぜ」
「…俺もか?」
「だってローあたしがルフィにお弁当作ると怒るじゃん。じゃあローも一緒に作れば問題ないでしょ?」
「そーゆー問題じゃねぇよ。なぁベポ?」
「家のベポ人形に話しかけてもなんも言いませんから」
「チッ、声真似くらいしろよ」
「ベポに会いたいんだねーわかったわかった、今度ね。とにかくお弁当だけどどうするの?」
「俺はやらねぇぞ」
「じゃああたしが作って良いわけ?」

そう言うと急に立ち上がって、ローは窓際に背を向けている。背中だけでもすごい威圧感なのはなんでだろうと思いながら話が降られるのを待っているとちょっとだけこっちを向いて。

「俺のも作れよな」

と、それだけ言い残して部屋から消えた。慌てて窓の外を見ると家の敷地内を歩いているローの姿が見えた。一安心して置き去りにベポ人形を見ると首輪の部分には何か紙が結んであって、開くと弁当のメニューのリクエストが書いてあった。

「もー素直じゃないんだから」

くすくすと笑ってあたしも台所へ足を運んだ

((一応キッドも作ってあげよう))




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bkm





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