03
カリカリとペンを走らせる音がしてすぐに“だーもうわかんねぇ!”と、プリントをほん投げたルフィの姿があった。

「ルフィーあとちょっと粘ってよ。あたしもローからここの問題教えてもらってから、そっちに行くから」
「だめだ」
「え?」
「お前は麦わら屋を甘やかしすぎだ。ここで化学の勉強してろ」
「じゃあ俺が見てきてやるぜ!」
「ユースタス屋、ここ違うぞ」
「何!?」
「でもロー古典なんてそんなに得意じゃないじゃん」
「教えるのはお前だ。俺は側についてお前を見ている。感謝するんだなマリア。不細工なお前がイケメンな俺様に見ていてもらえるんだぜ?」
「もう、わっけわからん」
「俺もついていけねーつかマリアは不細工ったの取り消せ!」
「なんでだよ。彼氏居ない歴=年齢なんて今時天然記念物並だろ。この高校で彼氏が出来なかったらヴァージンもらってやるぜ」
「変態」
「なんでも良いけどマリアーわからないーはらへったぁ」

ローと下らない言い争いをしている中、着々とやる気が無くなってるルフィに駆け寄って、チョコレートを1つあげた。すると元気が戻ったらしく、補習のために教えながらペンを走らせていく。その横をローがあたしのことを怪訝な目で見ながら…教えることに集中できなーい。

「あー視線がうざい」
「ユースタス屋のか?」
「お、俺はお前なんか見てな…」
「お前だよ。トラファルガー・ロー!見られてると集中力が削がれる」
「なんだ、視姦が感じるとは変態な女だな」
「…お、お前らまさか」
「そんなわけないでしょ、キッド!ローかキッドだったらキッドの方がタイプだもん」
「え、マジ?」
「うっそー!とにかくルフィの面倒見るんだから邪魔しないで!」
「チッ…だいたいマリア!化学の勉強はしなくて良いのかよ」
「家帰ったらするから教えて」
「家来るつもりかよ」
「だめ?」
「…勝手にしろよ」

そう言いつつローは肩に腕をかけてがっちりと隣をキープしてる。あったかいしさほど問題ないからルフィの課題の手伝いに専念することにした。このときローがにやにやしながらキッドを見ていることは私には分からなかった。

「ここがこういう訳でー」
「わかんねぇよマリアー!」
「がんばれ。あとでクリスピークリームドーナッツをキッドが買ってくれるからね!」
「はぁ!?聞いてな…」
「俺は甘いのいらないぜ。つかあそこ並ぶだろ」
「箱買いすれば並ばなくて済むよ」
「箱買い!よし、俺がんばる!」
「さり気なく箱買いになってんじゃねぇよ!高校生にそんな金があると思ってんのか!」
「ロー聞いた?キッド貧乏なんだって、可哀想…」
「お前が俺の奴隷になるなら金をやらんことも無いぜ?」
「やるか!」
「もうわかんねぇよ、マリアー!」
「はいはーい」
「あ、マリアてめぇ俺から離れてんじゃねえよ」
「ローくっついても良いけど邪魔しないでね」
「それはどうかな?」

ローが何してくるかちょっと不安だけど、大体いつも抱きついてるだけだから放置をした。ちらっと横目を見ればキッドが財布と相談していた。ちょっと悪いことをしたかもしれない。

「…もうやだ」


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bkm





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