01
「ろぉ」

授業中、静まり返った教室で前の席のローに話しかけた。耳をぴくりと動かしてため息をついたあとこっちを向いてなんだ、と答えた。

「これ」
「なんだこれは」
「見て分からんか。ラヴなレターだ」
「いらねぇ、捨てろ」

ローがそう吐き捨てた瞬間、クラスの女子の何人かが下を向いてうつむいた。だからもらったときに受け取るかどうかは保証しないよ、って言ったのに分かってて渡してくるんだからドMなんだと思った。

「お前もきついこと言うなよ」
「キッド、なんであたしの言葉がわかったんだ?」
「お前口から出てる」
「わお!失敗しちゃった、えへへっ!おっけー!」
「…似てねぇぞ」
「やるならAV女優の真似をしろ。手伝ってやるから」
「お前は何を言ってるんだ」
「俺は厳しいぞ。さぁ!」
「いやいや、さぁ!じゃねぇし。この変態」
「マリア、AV見てんのか?」

きょとんとした顔であたしとローのやり取りを見ていたルフィが話しかけるから、あたしも軽く“たまに、ね”と答えたら、隣のキッドが顔を真っ赤にして何してんだ!と机を叩いた。

「ユースタス屋、静かにしろ」
「そうだよ、キッドー今授業中だよー」
「なんでお前までAVなんか見てんだよ!」
「え、だってローん家いくと何もないから必然的にみる羽目になるんだよねー」
「なー?」
「なーじゃねぇ!」
「なーAVって美味いのか?」
「あぁ、巧い奴は巧いぜ。おかずには絶品だな」

ルフィの質問に明らかにそぐわない回答をしてるローを見ていたら、キッドが頭を抱えながら、女の子がそんなもの見るんじゃありません!なんて言ってきた。まるで母さんだ。

「ロー母さんに怒られたー」
「母さん、また白髪が増えるぞ」
「にしし、母さん大変だな」
「誰が母さんだ!」
「ユースタス、トラファルガー、麦わら、マリアーあとで教務室来いよい」

キッドが切れたせいであたしたちまでマルコ先生に呼ばれちゃいました。

「俺のせいかよ!」


prev next

bkm





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -