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「らび、おさんぽしたい」


ぐいぐいと服を引っ張られておちびさんは緑のくりくりした瞳を俺に向けてそう言った。最近わがままになってきたのは気のせいではない気がするさ。こっちは記録が十分に出来ないから睡眠時間も削って作業してるのにお構い無しに、遊んでーだのおなかすいたーだのうるさいさ。リナリーとか面倒見が良い奴なんかいくらでもいるのに俺にばっかり甘えてくるのはなんでさ

((かわいいと思えるようにはなったけど))


「今忙しいからだーめー。また後にするさ」

「らび、たまにはおやすみひつようさー」


俺の口癖の真似をしながらそんなことを言う。誰から教わったんさ、リナリーか?リナリーなんさ?


「今この記録で忙しいのー」

「じゃあおわるまでそばにいるー」


そう言って俺の足の間に入ってきて、本を見ている。正直邪魔さ。でも、なんかかわいい。足の間で“わーじがいっぱいー”なんてきゃいきゃいとご機嫌な様子で本を眺めている。時折“なんてよむの?”なんて内容についても聞いてきて、分かる訳ないさとか思いつつ律儀に1つ1つ教えてる俺は意外と面倒見がいい気がするさ


「らびー」

「なにさー」

「ごほんおもしろいね」


緑の瞳をこっちに向けてそう言う小さな体。体格差によってちょっと上目使いになってるのにきゅんとした俺は何。ロリに目覚めるのも近い気がして少し自分の頬をつねったら、けらけらと笑った

((お前のせいで俺様いっぱいいっぱいさ!))

なんて思ったけどかわいい笑顔に免じて許そう、俺も甘くなったもんさ。あいつそっくりの頭を撫でてまた2人で記録に励んだ。こんな日もたまには良いかもしれないさ





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bkm

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