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好きで好きで、でも想いを伝えることも出来ずにいたあいつは幼女になった。今日も俺の隣でにこにこと笑っている


「らび」

「何さ」

「さっきね、あれんからちょこれーともらったさ!」

「おーよかったなー」

「…またごほんよんでるの?」

「仕事さー」


“来るか?”と両手を広げて膝を叩けば、よちよちと効果音がつきそうな歩き方でやってきて俺の足の上に座った。靡いた髪があいつと同じ、匂いも同じでくらくらするんさ


「えっとお、りんごー!」

「ちょ、邪魔はすんなさ!」

「いやー!らびによんであげるのー!」

「お前、わがままになったさ?」


頼むからいい子にしてくれと思っていると、緑の瞳が俺を捉えて離さない


「な、なんなんさ…」

「ラビ…大好きよ」


それは一瞬で、訳がわからなくて、でも確かにあいつがいて、笑って俺にそう言ったんだ


「え…あ…?」

「らび?」


次見た時はそこにはいつもの幼い姿。さっきのは幻だったんさ?ついに俺の頭は沸いたんさ?訳が分からないけど、幼い体を抱きしめればあたたかい温もりと確かな力強さを感じた


「俺だって愛してるさ」

「なにらびー?」

「んー好きって話さ」

「すきー?あたしもらびすきー!」


不意にふれた唇は柔らかくて守りたい気持ちにさせた。守ってみせるさ、これからもずっと



end






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