「コムイいるさー?」
次の日がきて小さな体を抱いて科学班の待つ室長部屋に足を運ぶ。いつもと違う俺の雰囲気に当てられてか、小さな体を震わせて、少し怖がってるようにも見えた。だから、頭を撫でてやると緑の瞳が俺を捉える
「ラビ、いらっしゃい」
部屋にはコムイとリーバー班長がいて、部屋のソファーに座るとリナリーがコーヒーを持ってきて目の前のテーブルに置いた
「さっそく本題に入るけど、この前の身体検査に何ら問題は無かったよ。彼女は健康優良児だね」
「そうなんさ」
「体の突然変異の理由が見つかると思ったけど、それに関しては特に明確な理由は分からなかった。また、一週間くらい様子を見てから調べ直すことになったよ」
今まで通りに面倒を見てね、なんて言われたけど、問題はそこじゃなくて“突然変異の理由は分からない”とコムイは言った。あいつであれば検査すれば瞳が違うことぐらい分かるはずなのになんで嘘なんかつくんさ?
((何か訳がある?))
「健康ならよかったさ。それよりコムイ、なんで嘘付くんさ?」
隣で遊んでる小さな体を抱き上げて聞くと、コムイの眉が一瞬ぴくっと動いた。ビンゴ…やっぱり何か裏があったさ
「コムイも気づいてるだろ?あいつの目は青だ。なのにこの子は緑、一体どこの子連れてきて俺に面倒を見せてるんさ」
「ラビ、それは…」
「リナリーいいよ。ラビは気づいたみたいだ、はなす義務がある」
そう言ってコムイは俺に近づいてくる
「その子はあの子だ」
「だけど、瞳が違うさ!」
「そう、その子はあの子であって、君の子でもあるんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、一瞬世界が固まった。俺の子?いったいどういうことさ、わからない、…わかんねぇよ!
bkm