風呂どうしようかと考えている間にすっかり日も落ちていた。相変わらず部屋にいる俺ら。お風呂に入れないと多分、いや絶対リナリーに怒られる。女の子なんだからちゃんとしてあげなきゃだめ!なんて絶対怒られる
「なぁ…風呂入りたい?」
「おふろいくの?いくー!」
あぁ、君は何でそんなに元気なの。てかその反応からするとお風呂が好きと見えるさ
((えーい、俺も男さ!))
覚悟を決めて、小さな体を抱えてお風呂場に行くことにした
「あれ、ラビ…お風呂ですか?」
脱衣所に行くとYシャツを脱いでいるアレンの姿があって、抱えてる奴が“アレンー!”なんて叫んでる。それにアレンがこんにちは、なんて対応してるけど、俺はそれどころじゃない
「女の子なのに男湯入れていいんですか?」
「今日はリナリーもミランダもいないんさ…リナリーには女の子なんだから綺麗にするように言われてるし…はい、手上げるさ!」
「はーい!」
「ラビお父さんみたいですね」
微笑ましいです、なんてアレンに言われたけど別に嬉しくない。18歳で親とか嬉しくないさ。服を脱がせると花柄のキャミソールとカボチャパンツだけになって思わず息を飲んだ
((これ脱がせたら裸…))
あいつの裸だと思うとなんだか悶々として脱がせられない
((どうしよう!入れないとリナリーに怒られるし、脱がしたら裸見ることになるし!))
「邪魔だ」
頭を抱えていると上から言葉が聞こえてきて、見上げると眉間にしわを寄せたユウが立っていた
「ユウお風呂さ?」
「…そうだ。だからどけ、着替えらんねえ」
「ゆー!ゆーちゃん!」
ユウを見た瞬間、キャミソール姿で駆け寄る女の子にちょっとびっくりしたあと舌打ちをしてコートを脱ぐユウ。あいつ何故かユウだけちゃん付けなんさ。おかげでアレンが後ろで笑ってる
「ゆーちゃん、ゆーちゃんおふろー?」
「おい。こいつ何とかしろ」
「ユウとお風呂入りたかったらこっち着て脱ぐさ」
「ひとりでぬげるー」
「え…」
そう言って残りの服をぽんぽん脱いで浴槽に駆け寄っていった。それは一瞬のことで、今まで悶々としたのは何だったんさって感じるくらい早かった
((もう、なんなんさ!))
bkm