恋着的思考



自分でもたまに考えるくらい俺のレインに対する愛情はそこら辺のレインのファンクラブ(があるって最近気づいた)より強いと思うさ。レインにご飯やジュースを買ってあげるのは当たり前だし、昼寝に付き合ったり、マッサージしたり…今日は暑いからアイス買ってあげてうちわで扇いであげようかななんて考えてるところはちょー尽くしてる証拠さ。アイスはもちろんお高いものなのは言うまでもないさ

((今月も誰かさんのせいで金欠さ…))

ぺったんこの財布の中を見て寂しくなりながらコンビニに入る。お目当てのアイスを手に取る瞬間ふと“俺何してるんさ”とか考えてるけどなんかレインの美味しそうにアイス食べる姿を思い浮かべて胸があったかい感じがして、そのままカップを2つ手に取った。

会計を済ませてコンビニを出るとじりりと眩しい太陽の光に一気に肌がべたついた。全く授業サボって何してるんさ…って自分に言いたい。愛しいお姫様は今どーしても抜けれない授業(最近あんまりにもサボりすぎてるからリナリーに怒られて仕方なく)を受けている。レインお姫様は本当に自由奔放だから俺達の中でそれぞれ係りが決まっている。俺が世話係と言うか餌付け係なら本当は同じクラスのユウが教育係なんだけど、ユウは何だかんだでレインを甘やかすから、レインの教育係は実質的にリナリーなんさ。ちなみにアレンは害虫駆除係らしいさ。世間知らずな暴君姫様を大人のレディに育て上げようと奮闘する俺達の青春ってなんなんさ?って思ってしまうけど、女の子との時間よりこっちが楽しいからいいんさ。あぁ…友情なんて生温いもの大っ嫌いだったはずなんに…俺も大人になったって言うことなんさ?

((それともレインのおかげさねー?))

首にべたつきを感じながら授業終了のチャイムが鳴り響く学園に戻る。今日は本当に暑い。これ屋上にいたら日焼けしちゃうさ、なんて思いながらいつの間にか足は屋上へと向かっていて、ついた屋上はコンクリートの床に太陽が反射してますます汗が吹き出した。

((マジ暑すぎるさ、嫌気する))

Yシャツをパタパタさせながら貯水タンクで出来た日陰に行くと見たことある脚が見えた。太陽に反射していつも以上に真っ白さ…じゃなくて、焼けちゃうさぁ


「レインー日焼けするさー」

「んー…らびだぁ…」

「寝るなら日陰行かないと熱中症になったらどうするんさ。レインは怠いし、俺様だってみんなに怒られちゃうさ」

「おーすまん」


いつになく素直な暴君お姫様を抱きかかえて日陰まで行く。体あっつい、汗もかいてるさ。いつからここにいたんさ?つか授業はどうしたんさ…


「レインー授業は?」

「眠いからサボり」

「…リナリーに怒られても俺知らないさ」


俺の注意は耳に入らなかったみたいで、肩に熱があると思ったらレインの顔が目と鼻の先。相変わらずの美人さんさ…顔だけ。暑くて、汗っぽくて、ベタベタするはずなのにレインからはいい匂いがした。女の子特有のきれいな匂い、火照った頬が紅くて、思わず生唾を飲んだ。俺はアホさ。何レインで発情してるんさ…あつくて、あつくて、太陽が嫌で、何とかしようと取り出したアイスは半分溶けてた。ドロドロさ。まるで俺の気持ちを映したみたいで気持ち悪いさ。口に含んだアイスはオレンジシャーベット、甘ったるい。どうじに隣にいるレインはどんな味なんかな、とか考えてる俺はもっと甘ったるいと思うさ

((連日恋着的思考離脱不能))




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