抱きしめてセレナーデ


体がぞくぞくっとして、寒さで目覚めた朝。昨日はとんでもない出来事続きでもう少し寝たいのが本音だけど、目が覚めてしまったから重たい体を起こして背伸びをする。昨日の事は実は夢でしたーみたいな展開を頭の片隅で望んでいたけど、起きて自分の体つきを見て改めて夢じゃないとがっかりした
((胸ついてる…))
となりの竹谷くんも大の字になって寝ているけれど、前までは無かった2つの山ができている
((たまーに1つだけ山が出来てるときはあったけどな))
時計を見ると意外とやばい時間帯でそろそろ起きないといけないから、はちの体を揺すった

「はち起きてー朝ですよー」
「んー後5分…」
「だーめー起きないと揉むぞ」
「いやーだー」
「じゃあ起きなさい」
「い、や…」

((…寝た。起きねー))
昨日のこともあってか八左ヱ門くんの寝起きは最高に悪い。試しに頬を突っついても無反応。こんなに起きないのも珍しいけど、そろそろ起きないとご飯を食いっぱぐれてしまう
((こうなったら…))
起きないはちが悪い!と言うことで、はちの胸を突っつく…起きない。つんつんする度にはちの豊満な胸がまるでプリンみたいにふるふると揺れる。なんだこれ、すっげぇ楽しい!

「ん、んん?」
「はち起きた?」
「ん、ぁ…」

つんつんするだけに飽きてきたら、はちの大きな胸を揉むと声が漏れてきた。あれ、感じていらっしゃる?面白くなってきたと思ってると、おっきな山2つから小さな山が出来てきた
((体は正直ですねー))
なんて思い小さな突起物を摘むとはちの一層大きな声が部屋中に響いた

「あ、なに…」
「はち、起きた?おは「おほぉぉぉおおお!?」

はちの絶叫が部屋中…いや、学園中に響いたかもしれない

「はちっ!どうしたの?!」

慌てて飛んできたのは隣の雷蔵さんで、三郎も後に続いて部屋に入ってくる

「ら、らいぞー!」
「はちなんで泣いてるの?」
「はちの声が聞こえたんだが…」
「はっちゃんどうしたの?」

俺の隣からすぐさま雷蔵の側まで非難したはちは泣いている。うん、ちょっと虐めすぎたかな

「何したんだい、裕飛」
「お前こそそのほっぺたどうした。腫れてるぞ」
「雷蔵があまりにも起きないから少し遊んだら制裁を食らってしまったんだ」
「…俺、お前と思考回路一緒かよ」
「裕飛、はちに何したの?」

ちょっぴり降臨しかけてる雷蔵様がはちを宥めながら俺に聞いてきた。はちはすっかり怯えた目で俺を見ている

「はちが起きないからちょっと遊んだ」
「何してんのー!」
「遊んだどころじゃなかったよ!貞操の危機を感じたよ!」
「んだよ、起きないからいけないんだろ?大体触る前に“起きないと揉むぞ”って言ったからな」
「てか裕飛なんで裸なんだよ!服着ろよ!」
「半裸で寝んのはいつもだろーつか寝りゃ体つきも元に戻るかなって思ったんだよ」
「あ、やっぱり裕飛もそう思ったかい?私もなんだ」
「三郎はつるぺただから関係ないだろ」

元々変わってないようなもんじゃないか、と言えば三郎は少し落ち込んだようで腹いせにはちの胸を揉もうとして雷蔵に鉄拳を食らっていた

「とにかく裕飛!僕もはちもまだ女の子の体に動揺してるんだから遊ばないでよ」
「俺だって動揺してるよ」
「その割に堂々としているな」
「いや、久々知さんには適いませんって」
「そうだな、長い人生女の子になるときもあるだろう」
「そうだねー」

((お前ら何年生きるつもりだ))
すっかり悟りを開きそうない組コンビに圧倒されつつ、はちに謝って、もう遊ばないと言う約束をしてその場はおさまった
((まぁ、またいつか遊ぼ))




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