今日から女子高生!?


女の子の体に変化して早数時間、校内放送がかかり、いまだにえっぐえっぐと泣いている団蔵を抱えて校庭に向かう。いつもは強く抱きしめても別になんともないのに、今は胸が圧迫されてすごい痛い。なんだこれ

「裕飛、どうしたの?」
「ねえ、勘ちゃん。なんか胸押すと痛くない?」
「そうなの?」

そう言ってきょとんとした後、勘ちゃんは三郎をみたと思ったら、いきなり三郎の胸を押した。数秒の沈黙後、三郎はすごい怪訝な顔つきで“…何するんだい、勘右衛門”と呟いた。

「三郎は痛くなさそうだよ」
「痛くはないけど、自分のでしてくれないか」
「三郎は前と変わらないじゃん。はちにしてみなよ」
「裕飛ひどい」
「え!俺痛いの嫌だよ!」
「じゃあはっちゃんいくよー」
「だから自分のでしてって…」

はちが言葉を全部言い終わらないうちに、勘ちゃんははちの胸を目掛けて手を伸ばした。けれども当たった瞬間、押されたと思ったらバネ様に戻り、反動で勘ちゃんがよろめいた
((なんて弾力))

「痛いじゃん!勘右衛門のばかぁ」
「はち、すごい弾力だね」
「その胸なら猪に突進されても平気なんじゃないか?」
「雷蔵も、兵助も冷静に分析しないで!」

もうやだー!と言いながら両手で胸を隠すはち。確かにすごい弾力。でもはちがいけるなら雷蔵もいけるに違いないと思ったけど、余計なことを言って怒られたくなかったから、言葉を飲み込んだ
((雷蔵も女の子になったの結構傷ついてたしねー))
そう思いながら1番傷ついているであろう、俺の胸にうずくまっている弟を見ると、人の胸を突っついていた

「柔らかい…柔らかいね兄ちゃん」
「団蔵、お前も男だな」

すっかり元気になったみたいで、無邪気に笑っている。かわいいけど人の胸を遊び道具にするのはまだまだ子供なんだなーと思った。隣を歩いている虎若くんは恥ずかしそうに俯いてるって言うのに…
((性の発達はまだか…))
そんなことを思いながら歩いているといつの間にか校庭についた。集まってくる全校生徒はみんな髪が伸びていたり、胸に膨らみがあったりと、女の子に変化を遂げていた

「なかなかすごい光景だね」
「ハーレムだな」
「うーん裕飛も女の子だけどね」
「そうだな。ちょっと残念」

そう言って笑うと雷蔵もくすくすと笑った。そろそろ女の子の体にも慣れてきたらしい。適当に集団の中にはいると学園長先生が前に出てきた。そして何かが配られて来た

「何だい、これは」
「衣服っぽいけどな」
「まさか…」

三郎とはちの言葉により閃く。この閃きは間違いであって欲しいと思いながら学園長先生を見ると、先生の手元には配られたものと同じ衣服があった

『今日から皆には女子高生、女子中学生として過ごしてもらう』
「…え?」
「今配ったのってもしかして」
『今配ったのはスカートじゃ、皆今日からこれを着て生活するように』

そう学園長先生が言い終わった後、校庭中に絶叫が響き渡った
((どうなるんだこれから…))






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