僕達おんにゃのこ!

いつも通り朝起きて教室行って勉強して、放課後は委員会とか行って汗かいて、そのあとたまたま風呂場で会った同級生と一緒に騒ぎながらお風呂入って、三郎と一緒にはしゃいでたら雷蔵に叱られて、そのあと部屋に戻って同室のはちとテレビを見ながら笑いあったあとそれぞれのベッドに入って就寝。次の日も多少事件とか起こって今日と全く同じとまでは行かないけれど、いつも通り平和な学園生活を送るんだと思っていた…

「ん…」

目が覚めるといつもより体が重たく感じて、違和感があった。何故かだるい。それから頭も重い。何かと思って頭に触れるといつもより弾力があると言うか、髪が腰まであった
((なんだなんだ…一晩で伸びたのか?髪の成長期か?))
そう思いながら髪をいじっていたらふいに腕に触れた柔らかい感触。なんだと思って自分の体を見てみると昨日までは尖っていなかった胸の膨らみが目に入った。はて…俺の性別は女の子だっただろうか…否、生まれて16年間加藤裕飛と言う男として生活をしていたわけで今更思春期特有の二次性長が来たとは思えない。来たとしてもそれは男の性長のはずだし、女の子になるわけがない。試しに胸を触ってみるも、ちゃんと感触があるし、触られてるって感覚もあるから三郎が前に悪戯で付けたシリコンとかでもない。しかも下半身に妙な違和感がある…

「…ないし」

まさかと思って恐る恐る下半身を覗いても男のシンボル、いや…命とも言える象徴も見当たらない

「おいおい、まじかよ…」

さーっと血の気が引いた感じがして、慌てて隣に寝ているはちに報告しようと近づけばこいつもいつもより髪が明らかに伸びている。そっと布団をはぐれば隠しきれないくらい豊満な胸が見えた

「はちー…」
「ん、裕飛…おは…えぇ!?」

俺の顔を見た瞬間顔を真っ赤にして目をそらした。どうやら胸を見てしまったらしい
((あぁ、そう言えば裸だった))

「裕飛って女だったの!?」
「5年間同室で俺の裸姿見て、昨日だって一緒に風呂入って裸の付き合いしたくせにんなわけないだろ」
「え、お…おおお「言っとくけどお前も女の子になってんぞ」
「は…?」

頭に疑問符を浮かべるはちに下半身を見るように促すと赤い顔が一気に真っ青になった

「な、な…ない」
「あぁ、俺もないよ」
「なんで!?」
「わかんねー…俺もさっき気がついたんだよね」

がしがし髪をかくと背中に微かに触れる毛先が動いてくすぐったかった

「裕飛、とりあえずなんか着ようぜ。その、目のやり場が…」
「えー俺は何ともないよ?」
「俺が困るわけ!裕飛が男だって分かってるけど今体は女の子なんだからな!…俺は気にするの!」

“裕飛は小さいのが好みだから何にも感じないかも知れないけど!”なんて赤い顔で慌ててパーカーを着込んだはち。確かに俺は微乳好きだが、別に大きいのにときめかないわけじゃないんだぞ?胸は一応男の浪漫なわけだし…

「はいはい、それにしてもはち胸でけぇなぁ…」
「み、みるなよッ!」
「ごめんごめん。てかやっぱりめんどくさいから着なくていい?」
「…頼むから着てください」

はちに頭を下げられて渋々パーカーを着込むといきなり部屋のドア開けて雷蔵が飛び込んできた

「お、雷蔵おはよう」
「どうした?」
「はちぃー裕飛ー!」
「おっと…」

入って来るなりいきなりはちに抱きついて泣き出す雷蔵。も、もしかして…

「また三郎になんかされた!?」
「ちが、違うの…」
「じゃあどうしたんだ?」

はちが雷蔵の体を離して訳を聞こうと疑問を投げかければ、雷蔵は今度ぴたっと身動きするのをやめて、はちの体をまじまじと見たあと俺の体もじっと見始めた

「はち、と裕飛も…?」
「“も”ってことは雷蔵も女の子になったわけ?」

今の発言と髪が明らかに伸びているのを見てはっとして聞いてみるとこくりと頷いて雷蔵は着ていた服を少しだけ捲った

「「でかいなぁ…」」
「ちょっと、はちと裕飛!」

雷蔵の体を見た瞬間思わず声を漏らしてしまった。はちとも声がかぶった。つかはちはもう慣れてしまったんだろうか?

「はちの大きさもなかなかだったけど、雷蔵も大きいなぁ」
「でもなんとなく似合う気がする」
「確かに、雷蔵違和感ないな…はちもだけど」
「俺も!?」
「うん、かわいいよ。八左ヱ門くん」
「…複雑」
「ちょっと、はちも裕飛もそんな話してないでよ!僕本当にびっくりしたんだからね!」
「「ごめんなさい」」

雷蔵様光臨とまではいかないが雷蔵は女の子になったことで今にも泣きそうな顔をしているから、下手にいじると暴れ出しかねないので素直に謝った

「俺や裕飛だけじゃなくて雷蔵もかぁ…」
「俺らもだよ」
「兵助、勘ちゃん!」

はちの話を聞いて部屋から顔を出したのはい組の兵助と勘ちゃんで、2人も明らかに髪は伸びてるし、体の部位の異なる部分がある

「お前らもか」
「あぁ、朝起きたら女性になっていたんだ」
「すごい違和感あってびっくりしたんだよね」

そう言いつつも勘ちゃんはどこか楽しそに話している。兵助も結構平気そうだ(元々兵助は基本的には冷静だし)それにしても…

「兵助、お前すごいいい形だな」

い組コンビが来てからずっと気になっていた兵助の胸。服の上からでもわかるくらい形が綺麗

「そうか?」
「あぁ、まだ俺にとってはでかいけど形やべぇよ。触っていい?」
「あぁ」
「んじゃさっそく…」

さすがに直接はまずいと思って服の上からそっと形を確かめるとやっぱり美乳。形がきれい

「Cの85…いや、Dかなぁ?」
「わかるの?」
「なんとなく」

ぱっと見た感じはちと雷蔵はEからFだし、勘ちゃんはDかE。俺はCぐらいだと思う。あくまで目分量なんだけど

「裕飛は見ただけて大きさ分かるほどの夜を過ごしてるんだ…」
「勘ちゃん、誤解だし!なんとなくだから測んないとわかんないよ」
「…経験豊富か」

はち、なんで落ち込むんだよ。誤解だって言ったじゃないか!

「つかそもそも何で女の子になっちゃったんだ?」

昨日はとくに学園長先生の思いつきも無ければ、不運委員会が薬作りに失敗したわけでもない。至って平和な1日だったのだ

「まさか三郎の悪戯…」
「失礼だな裕飛」
「三郎!」

俺の話を遮って三郎が部屋に入ってくる。雷蔵と同じ色の髪は肩より長く、胸元にも昨日までは無かった膨らみがあった

「三郎でもないのか…」
「何かあるとすぐ私のせいにするのはやめてくれないか?」
「日頃の行いのせいだろ」
「兵助…」

いや、兵助の言うとおりだよ。三郎は日頃から悪戯ばかりしてるから信用ないのは当然だ

「私は学園長先生に話を聞きに行っていたんだ。そしたら学園中が私達みたいになっていてね」
「学園中!?」
「あぁ、直接見たわけじゃないんだがあちこちから絶叫が聞こえてきたし、何より学園長先生も女性になっていたからね」
「えー…つーことは団蔵も女の子?やべー…きっとむちむちしててかわいいぞ!」

俺と同じ髪は腰まであってふっわふわで、団蔵は健康的に育ってるからたぶん胸はそこそこあるんだろうなー…出来たら微乳がいいけど、団蔵のかわいさを引き立てるにはCかDあったほうがバランスがよくてベストだ!加えてあの愛らしさと元気さ…

「あぁ、抱きしめたい!」
「裕飛、戻ってこい」
「団蔵好きなのはわかったから。気持ち悪いからやめて」
「う、ごめん…はち、雷蔵」

だってだって、早く団蔵見てみたいんだよね。今日いつもより早起きだからたぶんまだ起きてないと思うけど…

「三郎よくその姿で出歩けたな」
「本当に、恥ずかしくなかったの?」

い組の寮から普通にやって来た2人が言うことじゃないけれど、確かに三郎の胸はぱっと見た感じ雷蔵と同じくらいあるのに…ってなんか三郎の胸違和感があるんだけど

「三郎ー」
「なんだい裕飛…った!」

三郎が呼び声に振り向いた瞬間思いっきり押し倒して2人して床にダイブ。普段俺三郎にこんな事しないから三郎は一瞬だけ動揺したけどすぐに“ついに私の思いが通じたのかな?”なんて余裕の笑み。気持ち悪い

「三郎さぁ…いいからだしてんね」
「何を言っているんだい?」
「隠しても無駄。すげー俺好み…おいしそう」
「な、なんだい…裕飛」
「いただきまーす」
「ぎゃあ!」
「こら、裕飛!」

着ていた服を脱がそうとしたらさすがに三郎も動揺して、俺ははちに止められてしまった

「もーはち何すんの」
「お前こそなんで三郎押し倒してんだ!」
「…なんで赤くなってんの?」
「裕飛が三郎に変なことするからでしょうが!」
「裕飛って微乳フェチじゃなかったの?」

半泣きの三郎をあやしながら雷蔵が聞いてくる

「もちろん俺は微乳フェチだよ!だからたまらず押し倒してしまったんだなーこれが」
「え、三郎は雷蔵と同じくらいあるよ?」
「もしかして三郎の胸は偽物?」
「秀才兵助くんぴんぽーん!三郎のあの胸ぱっとか何かだよ」
「「うそ!」」

俺の言葉に反応したのは勘ちゃんとはち。証拠を見せるために俺は一瞬の隙をついて三郎の服をめくるとぱっとみたいなのが2つ落ちてきた

「本当だ…裕飛なんでわかったんだ?」
「三郎の小さな胸が俺を呼んでたんだよ…」
「裕飛きもい」
「勘ちゃんひでぇ。それにしてもなんで三郎こんなぱっと持ってんだよ」

いくら今微乳の女の子だからって昨日までは男だったんだからあるわけないし、それにない方がいいに決まってる

「…女装趣味?」
「裕飛じゃないんだから、そんなわけ無いだろう」
「てめーぶっ飛ばすぞ。あれは糞会計委員長から予算もぎ取るためにやってんのー。誰のおかげでいつもお前の委員会に予算入ると思ってんだ」
「でも裕飛この前女装して街中歩いてなかった?」
「あれは家の仕事です」

そう言っても雷蔵は困ったような顔をしたけれど、しょうがないじゃん。あれは“合コンする人数が集まらないからナンパしてきて欲しい”なんて意味の分からない注文だったんだから。しかもお父さんがまた勝手に注文通しちゃうからやるしかなかったんだから

「お前ん家、そんなこともしてるんだな」
「あれはたまたまですよ、竹谷くん。まぁ、話を戻すけどなんで微乳隠したんだよ」
「わからないがい組寮から歩いてくる兵助と勘右衛門を見たら自然にやっていたんだ」

おいおいそれって女性的本能も身について来てるんじゃないのか?隣の女子高の子達も年頃になると胸の大きさとか気にしだすらしいからな。俺としては大きいのを全面的にアピールする子よりも小さくてそれを気にしてる子が1番愛らしく見えるけどな

「裕飛の性癖は聞いてないよ」
「…はい、すいません」

うっかり口から全部漏れていたらしく、雷蔵はちょっと怒っていた。雷蔵に怒られたくないから自重しよう

「ところでこれから全校集会があるらしいから校庭に集まってほしいと学園長先生に言われていたんだ」
「そうか、じゃあ行かないとな。裕飛」
「なに、はち?」
「団蔵がどんな姿になっていても騒ぐのはやめろよー」
「無理だなー」

団蔵ものすごくかわいいんだろうから、その愛らしさを抑えられるわけないだろ!ってもしあのかわいさを嫉んで誰かに虐められてたらどうしよう…いや、あのぎんぎん会計委員長なんかに襲われてた、ら…

「団蔵!今行くから!」
「あ!こら裕飛!服ちゃんと着ろ!お前今女の子なんだぞ!」

はちには悪いけど今は団蔵の操が大事だ。それに服はパーカー着てるから大丈夫だろう
((待っててね、団蔵…お兄ちゃん今からそっちいくから!))


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