準備をしましょう

「と、言うことで水着を買いに来たのだ」
「始まり方が斬新だね、兵助!」
「…街にきたのは良いけど、女装やだあ」
「諦めろ八左ヱ門。似合ってるぞ」
「大体女装じゃなくて僕ら正式に女の子だからね。ところで裕飛何やってるの?」
「街に来たのは良いが、あのナンパ野郎がいたらいやだなぁって」
「逆に怪しいよ。サングラスしながらきょろきょろして、隠れながら動くの」
「変質者なのだ」
「職質されちゃうよ?」
「ちょ!俺そんな怪しい!?」
「そうだな」
「…三郎に言われるとかこの世の終わりだ」
「ひどいな裕飛」
「何でも良いけどついたよ?」

三郎に言われたことにショックを受けながら歩いていれば、雷蔵が店の看板を見つけたらしく、いつの間にか目の前には大きなデパートが現れた。中に入れば涼しい冷気が肌に触れて気持ちいい。しばらく居たくなってしまう。だから女の子って買い物余計に長引いたりするんだろうかと思いながらお目当ての水着売り場に直行した

「わぁ!かわいい水着いっぱい!」
「そうだなー」
「裕飛、三郎、見繕って!」
「よしきた」
「任せておけ勘右衛門」

来て早々テンションが最高潮になった勘右衛門に若干引っ張られながら水着売り場の中に進んでいく。目の端に映る残りの3人を見れば苦笑いをしながらついて来た

「勘右衛門はエスニック風ビキニかな」
「んーアジアンもいいんじゃない?」
「うわー際どいね、ビキニって!」
「…俺着たくない」
「今更なのだ。八左ヱ門」
「てか、水着は良くて下着はダメな女の子の心理がわからんね」
「やだ、裕飛破廉恥」
「え、雷蔵さん下着もNGですかい?」

やんややんやと良いながら水着を選んでいれば、突如消えた勘ちゃん。何かなと思って水着捜索を三郎に任せて探してみれば【大人の水着】と書かれた水着売り場に居た。なんか雷蔵じゃないけど破廉恥な売り場だ

「なーにしてんの、勘ちゃん」
「みてみてー!」
「ぶふっ!」

勘ちゃんが取り出した水着は胸のスリットが超開いててめちゃめちゃハイレグな水着だったから思わず吹いてしまった

「どこで見つけたの!」
「Tバックもあるよー!」
「うっわ、えろーい!」
「これはっちゃんで決まりだね!」
「似合うな!」
「何を盛り上がっているんだい?」
「あ、三郎見てみてー!」
「ぶはっ!」

やってきた三郎達に例の水着を見せれば、三郎も吹き出した。雷蔵さんは“えっち!”なんて顔を隠していた。いや、隙間からちらちら見ているけど

「はち、このTバックね」
「…いやだ!見る分にはいいけど!」
「はっちゃん似合うよー!」
「似合う似合わないの問題じゃない!」
「いけるいける!」
「いけない!」

顔を真っ赤にして嫌がるはちだけど無理矢理着せてみたらびっくりするほどえろさが増した

「いやだー!恥ずかしい!」
「似合うぞーひゅーひゅー!」
「裕飛、輩なのだ」
「兵助は何にしたんだ?」
「白い水着なのだ」
「白好きだな…下着っぽくない?」
「いや、一応グラデーションのパレオも付けてみたんだが」
「あーなるほど。流石三郎。大人っぽいね」
「だろう?雷蔵はこれ。ビキニの上にワンピースがある2枚重ねだから気になるお腹周りもカバー」
「僕お腹出てないもん!」
「三郎余計なこというなよ。それにしてもかわいいな、ピンク」
「そ、そうかな?」
「あとは勘ちゃんは?」
「結局エスニック風にしたよ。ビキニだ」
「うん、似合うね」
「裕飛はチェックのビキニにショートパンツ付きだ」
「お、ありがとー三郎。あ、三郎これね」

そう言って渡した胸に大量にフリルが付いたビキニ。三郎はお貧乳だから胸当たりに目がいかないように工夫しないといけないと思って選んであげた。言わば俺の優しさだ。でも三郎はちょっと変な顔をした

「私だけ子供っぽくないか?」
「…ワンピースタイプがいいって?スクール水着みたいにぺったんこな」
「余計に子供臭いじゃないか!」
「じゃあ言いよね。お会計済ませまひょ」

みんなで水着を手に持ちレジに向かった。準備は満タン!あとは泳ぐだけだ!
((楽しみだー!))





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