助けてほしーの!


すっかり女の子の体が板についた(?)ある日の朝方、同室の同級生がうんうん唸る声に俺は寝れずにいた

「うーん、うーん…」
「はち、うるせぇよ」
「そうだぞ八左ェ門。早く寝てくれないと私が裕飛といちゃこら出来ないではないか」
「てめーはなんでいるんだよ」
「おなか、いた…い?」
「腹痛だぁ?トイレ行けよ、起こしてやるか…ら…ぎゃああああ!」

うんうん唸るはちに近づいて布団を剥ぎ取った瞬間、シーツに血の痕があって思わず絶叫してしまった。その声を出したすぐにどうしたの!と雷蔵が飛んできて数分後に離れにも関わらず兵助と勘ちゃんも血相変えて飛んできた

「裕飛、何があったの!?」
「三郎に何かされた?」
「何もしてません!なのに何で殴るの雷蔵さん!?」
「はちがっはちがっ、お腹痛いってゆーから」
「なんだはち、大か」
「兵助、女の子が大とかだめだよ」
「俺達は男だろ?」
「今は女の子だよ」

コントを繰り広げたい組コンビはさて置き、三郎をぼこるだけぼこった雷蔵さんが心配して近づいてきてくれた

「裕飛説明続けて?」
「トイレ、行けって言って起こそうとしたら、血が…」
「うー…腹いてぇ」
「はちぃ!大丈夫!?」
「落ち着け裕飛、はちう●こか?」
「だから兵助!う●ことか言っちゃだめだよ!」
「お腹痛いって言えばう●こだろ」
「だからそんな下品なこと言っちゃだめだってば!」
「お前ら2人して何を叫んでるんだい?」
「三郎ー血の海だよう」

血だらけにも関わらずなんとか復活したらしい三郎は近づいてきて、シーツの血を見た後雷蔵に善法寺先輩を呼ぶように伝えた

「新野先生の方が良いんじゃ…」
「大丈夫、病気じゃないよ」
「え…」

珍しく優しく笑いながら頭を撫でる三郎にちょっぴりどきっとしていたら雷蔵が善法寺先輩を連れてきてくれた。手に持ってるのは薬とパンツ…?

「裕飛、連れてきたよ!」
「どうしたんだい?」
「はちが、血でっ!」
「大丈夫、落ち着いて病気じゃないからね」
「でもお腹痛いって…」
「これは生理だね」
「「「生理ぃー!?」」」

勘ちゃんや雷蔵の声と重なって3人で絶叫する。どうやらはちがお腹痛いって言ってたのは生理痛だったらしい
((生理とかまじ女子))

「普段女の子とするときに血出るくらいじゃ驚かないのになー」
「裕飛、破廉恥!」
「お、生娘って喜ぶくらいなのにな」
「裕飛最低ー」
「喜ばねーよ、雷蔵も真に受けないで」
「とにかく、こまめにトイレ行って清潔な状態を保ってね。お腹痛いのは今薬飲んだから良くなると思うよ」
「ありがとうございます、善法寺先輩…」
「いえいえ、あ…みんなもなる可能性あるんだからいちいち驚いてちゃだめだからね」
「えーやだなぁ」
「生理来るってことは妊娠出来る体になってるってことだろ?まじ女子だな」
「かく言う僕もなってるからねー」

あはは、なんて自分を指差して言うもんだからなんか善法寺先輩やっぱり不運とか思う

「はちー生理痛ってどんな感じ?」
「おほー!って痛さかな。普通の腹痛の比じゃないよ」
「まじかよ。嫌だー…」
「生理痛って陣痛と同じくらい痛いって本で読んだことあるよ」
「雷蔵、色んな本読み過ぎじゃない」
「うん、ちょっと引いちゃう」
「勘右衛門、裕飛ー?」
「ごめんなさい」

雷蔵様に怒られつつはちに元気になるように頬にそっとキスをした。今回の件で分かったことは俺達は着実に女の子に変わってると言うことだ
((生理痛やだなぁ…))





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