「敦、お疲れ様っー!」
練習終わり、汗だくになっている敦に駆け寄ってタオルを渡せば、さっきまで厳しい顔をしてた敦は笑った。その様子をみて嬉しくなったあたしは抱きついたんだー
「汗臭いよー?」
「…確かにー」
「ちょっとーひどくないー?」
「えへへー!」
「えーいっ」
「うわぁ!」
急に抱きついてきて倒れた敦。あたしも当然倒れて、敦の上に乗るような形で寝転がった
「もーあっくんなぁにー?」
「ぎゅーってしたかった」
「へー」
「…おねーちゃん」
「なぁに?」
敦の長い髪をかき分けていれば真剣な表情をした敦が見えてちょっぴりどきっとしちゃったんだー
「おねーちゃんさ、ずっと俺のそばにいてくれるー?」
「ずーっと?」
「うん、ずーっとー」
“だめ?”なんて子犬みたいな目で見つめてくるから何にも言えなくなって、そっと敦のおでこにキスをすれば、敦は笑顔になってまたあたしをぎゅっと抱きしめたんだー
「おっけーの合図ー?」
「あっくん現金だよねー」
「ほめ言葉ー?」
「どうでしょー?」
「俺は何でもいつでも晶おねーちゃんが1番だよー?」
その敦の言ってる意味はたぶんあたし達にとって禁断で背徳的な意味を含んでるに違いないとわかったー。わかったんだけど断る理由なんかあたしには持ち合わせてなくてさー…あたしも敦の胸に顔を埋めて“大好き”と呟いた。そしたら敦はあたしを起こして頬にキスをしたんだー
「約束ー。ずっと一緒だよー?」
「うんー」
「破ったらひねりつぶすよ」
「出来ないでしょー」
「じゃあキスするー」
「どこにー?」
そう言って敦はあたしの唇に触れて笑ったんだーだからあたしも敦の唇に触れて笑ったー
敦、大好きよ!
これからもずっと一緒だよー?
end
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