試合に負けた。それは揺るがない事実でどう足掻いてもひっくり返せないって知ってる。でも俺は負けたんだ…
((晶おねーちゃん負けたよ))
試合終わり、おねーちゃんの顔を見れば大粒の涙が溢れていた。おねーちゃんが泣くのはこれで2度目、次おねーちゃんを泣かした奴はひねりつぶすって決めてたのに…泣かした奴はだあれ?俺なんだよねー…なんか誰にも会いたくなくて廊下を歩いていたら腰に柔らかい重みがあった。誰かすぐわかった。うれしさ半分鬱陶しさ半分でなんか脳内ぐちゃぐちゃー…
「あっくん」
名前が呼ばれた。どんな顔をして晶おねーちゃんを見ればいいかわからなくて答えずに居たら腰の抱きつく力が強くなった
「あ…くん…!」
泣きそうな声が聞こえてきて手を引いて近くの開いてるロッカールームに晶おねーちゃんを押し込んだ
「あっくん?」
きょとんとする晶おねーちゃんをぎゅっと抱きしめると涙が止まらなくなった
「くや、し…い」
「あたしもだよ…くやしーでもねいい試合でもあったなー」
「何がー?」
「秘密。あっくんは今あたしのことだけ考えればいいよ」
ああ、こんな時ばかり晶はおねーちゃんぶるんだから。困るよ。甘えちゃう
「キスしたい」
「え?」
「キスしたい、おねーちゃん」
「うん、いいよ」
優しく抱きしめてくれた晶が頬にキスしようとしてくれて幸せーいいきもちー
「元気でた?」
「うん、泣かせてごめんね」
「いいよ。敦にはまたあるでしょー」
「バスケ嫌い」
「あたしはバスケしてる敦すきだよー」
「…じゃあバスケ続けるー」
「うん!頑張ろうね」
晶おねーちゃんに励まされて元気でた。おねーちゃんがいるからバスケが楽しいんだよー知ってるかな?
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