「や、あつしっ…」
「ほらーもっといけるでしょ」
「無理だよぅ」
「だめー」
「ふぁっ、んむっ!」
「本当は良いくせに」
「だってー敦ぃ」
「なぁに?もっと?」
「あふぅ…もっとぉ」
「いかがわしいからやめてくれないかな?」
「「ん?」」
おねーちゃんにショートケーキを餌付けしてクリーム塗れになって遊んでいたら後ろから室ちんの声がした。2人して振り返れば、困った顔をした室ちんとなんか股間を押さえているバスケ部の面々が見えた
「ちょっとー晶に欲情してる奴誰?ひねりつぶすよ」
「こら、敦。元はと言えば君達が勘違いするようなことしてるからだよ」
「えー室ちん、理不尽だよー!あたし達ケーキ食べてただけだよ?」
くりくりした目を輝かせて晶は言ったけど、口の周りがクリームだらけで子供みたいだった。拭いてあげようと近づいたら室ちんが“晶、クリームついてる”なんて拭っていた。唇を尖らせてされるがままの晶を見て、なんだかイライラ。“ありがとー”なんて笑ってもらえるのはいつも俺の仕事だったのに…
「晶」
「なぁに敦」
「こっちきて」
「はーい」
てとてととやってくる晶を抱きしめて室ちんを牽制すれば“取らないよ”なんて笑ってきた。大人の余裕ってやつー?室ちんは好きだけど、晶が取られそうでそれはムカつくなぁなんて思うけど、室ちんと楽しそうに遊ぶ晶を見るのは好きなんだよねー。だっておねーちゃん幸せそうだし、室ちんならおねーちゃんあげても良いかもー?あれ矛盾してる?
「敦苦しいー」
「ぎゅー」
「うわわっ!」
とりあえず無垢すぎるおねーちゃんを何とかしたいなって思っちゃったりするんだよねー
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