今日も委員会でいっぱい働いて泥だらけになって、これから風呂でも行こうかなって考えてた時にこれまた泥だらけ且つなんか獣臭いはちが部屋に入ってきた
「はち…お前臭うな」
「入ってきてそんなことを言われたら傷つく…」
「わりぃ。てかこれから風呂行こうと思ってたんだ。はちも一緒に行こうよ」
「…そうだな。どうせなら三郎達も誘おうぜっ」
「えーさぶろー?」
「露骨に嫌な顔をするなよ。私は傷心してしまうよ」
「てめぇ、なんで人のベッドで寝てんだよ」
「ば、ばー!」
「なっ!」
三郎をしばこうと思って近づくと三郎の下から雷蔵が現れてびっくりして振り上げた拳を慌てて止めた
「裕飛殴る気満々じゃん。だからやめようって言ったのに」
「でも私が雷蔵も入れば殴らないって言ったのは当たっただろう?」
「な、なんで雷蔵まで三郎と同じことしてんの!?ばかになっちゃうよ!」
「裕飛、さっきから失礼。雷蔵だってたまには私の味方をするんだよ」
「ううん、僕は裕飛のびっくりした顔を見たかっただけ。こんなくずと一緒にしないで」
「雷蔵さん!?」
「雷蔵言うこときっついな」
「とにかく、お風呂行こうよ」
「準備は万全だぞ」
「うわっ!」
はちが雷蔵につっこみを入れた瞬間後ろから現れたのはい組コンビ。お風呂の準備もばっちりで、どこから嗅ぎ付けたのやら…
「兵助達本当に急に現れるよね。なんで?」
「さぁ?」
「たまたまじゃない?」
「…そのたまたまが多すぎるんだよ」
「とにかくお風呂に行くぞ、お前達」
「何仕切ってんの三郎」
「え、だめなんですか雷蔵さん」
「もうそこの主従関係は良いからいくぞー」
結局、いつもの面子が集合してお風呂にぞろぞろと向かうことになった
「裕飛パンツかわいいね」
「いやん。雷蔵さんもかっこいいよ」
「あはは、ありがとう」
「裕飛ボクサー派?」
「うん。そうだよ勘ちゃん」
「なんで?」
「ポジショニングがうまくいくじゃん」
「ポジショニングって!」
「ちょっとー爆笑するとこじゃないぜ。結構大事じゃない?なぁ、兵助」
「なんで俺に振るんだ」
4人でパンツの話題で盛り上がっていると、目の端で慌ただしく服を脱ぐはちと三郎の姿が見えた
「私が1番乗りだ!」
「あ、ちょっと待てよ!」
2人して脱衣所からお風呂場まで駆けていった。なんかお尻が眩しく見えたのは目の錯覚に違いない
「あいつら子供か」
「いつも裕飛も参加するじゃん」
「雷蔵さんそんなことないっす」
しばらくしてざぱーんと言う音がしたと思ったら浴槽からぷはっと音を立てて2人が浮き上がってきた
「おいおい、体清めてから入れよ馬鹿ども」
「兵助さんがお怒りだよー」
「特にはち汚れてんだからな!」
「わりぃ…」
「私の勝ちだな、八左ヱ門」
「この勝負は俺が勝ったに決まってんだろ!」
「今日は何賭けたの」
はちが勝負事にむきになるときは大概何か賭け事をしてるときだ。今日も大方三郎が何か言い出して、はちはそれに乗ったのだろう
「今日は勝ったら三郎がフルーツ牛乳買ってくれるって」
「そんなん俺が奢ってやっから、はちはこっちに来なさい。背中流してあげるから」
「八左ヱ門ずるいぞ!それに裕飛、私を泡だらけの体で擦り付けるように洗ってくれ!」
「ここは風俗じゃねぇ」
「照れているのか?私が代わりにしてあげ…」
そう三郎が行った瞬間、すこーんと言う間抜けな音がして、見るといい顔をした雷蔵とガッツポーズをしている勘ちゃんが見えた
((当たってよかったね))
それからはちの体を洗って、俺の背中も流してもらって髪を洗っていたら、はちが石鹸を取るように言ってきた
「はーちー石鹸はだーめ。タカ丸さんに毟られたいの?」
「い、いやだ…」
「じゃあはい、シャンプー。これ兵助のだからきっと綺麗になるよ」
「俺のを勝手に貸すなよ裕飛」
「良いじゃん。兵助のシャンプー、ノンシリコンでさらさらになるんだもん」
「ノンシリコンってなんだ?」
「詳しい話はタカ丸さんに聞いてねーはいはいじゃあこれで洗う!」
「はーい」
渋々とシャンプーに手をかけて頭を洗うはちを見て安心して、俺も泡を流した。目が開けられないから隣の三郎にリンスを取るように頼んで取ってもらった
「サンキュー…ってこれシャンプーだから」
「あっはっはっ!すまないね、じゃあこれ」
「これボディーソープだよ!てめぇどつかれたいのか!」
こんな感じでみんなで笑いながらお風呂に入ったらすっかり逆上せてしまった
((まぁ、楽しかったけどね))
prev next