■ バカはバカ!
「お前今何人将?」
突っかかってきたのは幼なじみである項翼。
なんちゃら刀とかいう宝剣を持っていて、それをすぐに見せびらかす馬鹿なヤツ。
『はぁ?あんたこそ』
面倒くさそうに私が返すと、笑い出す項翼。
「俺今千人将ー!スゲェだろ!」
『は、バッカみたい。身の丈に合わない役職なんて任されたらすぐ死んじゃうよ』
実際千人将なんて早すぎやしないだろうか。
でも白麗もだっけ。
私はまだ百人将だ。
「俺は死なねーよバカ!お前こそすぐ死ぬんじゃねェのか!」
『バカっていうやつがバカなのよ!』
「お前さっき俺にバカって言ってるからな!それ覚えてるか!?」
他愛もない言い合い。
これが私達の日常。
『は?バカにバカって言うののなにが悪いわけ?私が嫌なのはバカにバカって言われることよ!』
「バカバカうるせーんだよ!!」
私達の喧嘩を見かねた白麗が止めに来た。
「お前達うるさいぞ。春申君に見つかると怒られる」
『……麗が言うなら黙る』
「お前何しんみりしてんだよ!俺の前ではギャーギャーうるせェのによ!」
『あーもううるさいな!うるさい人がいるから私も大声出すんでしょ!!』
「……もう俺関わらないわ」
白麗が諦める。
私達はまた喧嘩を始めた。
そう、これが私達の日常。
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