5.またキミかい
私は一大決心をした。
今日こそ告白するんだ。
玉砕上等!砕けてもいいんだ!
いつものように日誌を書く放課後。
私はドキドキした気持ちを抑えながら言った。
「好きです。キッド君」
その言葉を聞いてキッド君は驚いた顔をする。
珍しい表情だな、なんて考える暇はない。
私だっていっぱいいっぱいだ。
「参ったな」
キッド君は話した。
「ボクが先に言おうと思っていたのに」
キッドは続けた。
「好きな人がいるかを聞こうとした時も、キミからだった。今回も」
そして優しい笑みを向けた。
(またキミかい)
こちらこそ、キミのことが好きだよ。
そう紡がれるキッドの口。
キッドがこちらに近づいてきて、次の瞬間キスされていた。
慌てる私を見て笑うキッド。
「今までも、これからも、よろしくね」
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