1.悪いけど、興味ない
 

鷹くんと付き合い始めてから数ヶ月がたつ。

きっかけは些細のないことだった。


私は一人で一生懸命に練習をしている鷹くんを見て純粋にかっこいいと思った。

それを図書館で鷹くんに少し話しただけだ。


彼はきょとんとした顔を私に向けていた。

「僕が…かっこいい?」

『うん!物事に一生懸命に取り組む人は大好きだよ!!』

その言葉がきっかけになったのだ。

私たちはすぐに付き合い始めた。


しかし、鷹くんはいっこうにデートに誘ってくれない。

別に絶対に行きたいってわけじゃないんだけど、付き合ったのなら一回くらいは行きたいっていう願望がある。


いつものように図書館で出会った鷹くんにそのことを提案してみる。

鷹くんは不思議そうな表情を向けてきた。

そして私に言った。


(悪いけど、興味ない)


私は愕然とした。

だけど鷹くんはそんな私を見て首を傾げる。

「お前といつも一緒にいれる…ってことがデートだと思ってた。違うのか」


私は、何も言えなかった。



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