頭に重みを感じた清香はハッと目を覚ます。
いつの間にか寝ていたようだ。
朝練は無いと聞いていたので、いつもよりゆっくりできる。
そんなことを考えていた清香。
ふと自分の置かれている状況に気づく。
頭に…重み?
清香は自分の頬が誰かの肩に乗せられていたことに気づく。
いや、乗せられたのではない。
自分から乗せたのだろう。
『清十郎…』
清香は自分の今の状況を理解した。
清十郎の肩に自分の頭を乗せ、その頭の上に清十郎の頭が乗っているのだ。
『起きられない…』
ベッドに寄りかかっているので、どちらかが立てば一方の頭は滑り落ちるだろう。
清香は仕方なくもう一度寝ることにした。
結局二人が目を覚ましたのは、清十郎の起床の遅さを不審に思った母さんが清十郎の部屋に入ったときであった。
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