7th down
清香はアイシールドを見た。

『あれ…』

顔つきが変わっている。
いや、姿勢が変わったからか。

さきほどベンチで見たようなひ弱さは感じられなかった。

『清十郎…』

ポジションについている血を分けた弟を遠目から眺める清香。
不安が渦巻いていた。


勝っている。

攻撃力はそれほどない。

守備力はなおさらだ。

ではなぜこのような不安があるのか。

清香には分からなかった。



ボールがアイシールドに手渡された。

と同時にライン陣が道をこじ開ける。

『うそ…でしょ!?』

あの大田原さんが…力負け!?

大田原は泥門の77番栗田に倒される。

清十郎も巻き込まれてしまった。

そこを抜くアイシールド。

清十郎はそれを追った。


距離は4ヤードほど離れている。

清十郎ならば追いつける。

清香は確信していた。


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bkm



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