7th down
『私がこの神龍寺に来たのは、14歳のとき。その理由は今は言えないけど、それから一年後、私は性別を偽って入学し、一年間この学校に在籍していた』

「清香を入学させたのはわしじゃ。共学にするべきか迷っていたとき、この娘が現れた。わしは検証するために利用したのじゃ」

仙洞田監督は清香の説明に付け加える。

確かに納得のいく内容だった。

『そして、私はやっと自分の進むべき道を決めた。だから、その道を進むために王城へと転校した』

皆は黙っている。

「皆に黙っていろと言ったのはわしじゃ。すまんの」

『本当にごめんなさい』

清香は深々と土下座をした。

山伏先輩達は慌てて清香の頭を上げさせる。

「いなくなるのは寂しいが、怒ってなどおらんよ」

「そうだぜ!気にすんなよな」

「だが、女と分かると一気に近寄りがたくなっちゃいますね」

先輩や同級生達が話しかけてきてくれる。

清香は嬉しかった。

さあ部活じゃ、という仙洞田監督の声で、偵察メンバー以外の選手は清香に一言ずつ挨拶をし、講堂から出て行く。

しかし、一休だけはその場に残っていた。




prevnext

(7/22)

bkm



back(表紙へ戻ります)
top

※章内ページ一覧へは
ブラウザバックでお戻りください
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -