その日の夕食のクリームシチューを食べ終えた清香。
母さんの洗い物を清十郎と手伝う清香。
『私がやるのに』
「いや、別に構わない」
母さんはそんな二人を見てくすりと笑ってしまった。
まるで、昔に戻ったみたい。
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『わたしおかあさんのてつだいするー!』
「おれも」
『せいじゅーろーはいいよー。わたしひとりでする!』
「いや、おれもする」
『んー…だいどころがたかくてとどかない』
「おれも」
『そうだ!いすふたりぶんもってくるね!』
「二人とも無理して手伝わなくてもいいのよ?」
『やだー』
「てつだいたい」
__
「すっかり成長しちゃって…」
母さんがそんなことを考えているなんてつゆ知らず。
『母さん!終わったよー』
「ありがとうね!今日プリン買ってきたんだけど、食べる?」
『あ、いるー!!』
「過分な栄養を摂取したら、体重が増えるぞ」
『清十郎…それ遠まわしに太るって言ってるの!?』
動じない清十郎と清十郎の言葉を聞いて悩みだす清香。
母さんはそんな二人を見てまた微笑むのだった。
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