20th down
その日の夕食のクリームシチューを食べ終えた清香。

母さんの洗い物を清十郎と手伝う清香。

『私がやるのに』

「いや、別に構わない」

母さんはそんな二人を見てくすりと笑ってしまった。
まるで、昔に戻ったみたい。


__


『わたしおかあさんのてつだいするー!』

「おれも」

『せいじゅーろーはいいよー。わたしひとりでする!』

「いや、おれもする」

『んー…だいどころがたかくてとどかない』

「おれも」

『そうだ!いすふたりぶんもってくるね!』

「二人とも無理して手伝わなくてもいいのよ?」

『やだー』

「てつだいたい」


__


「すっかり成長しちゃって…」

母さんがそんなことを考えているなんてつゆ知らず。

『母さん!終わったよー』

「ありがとうね!今日プリン買ってきたんだけど、食べる?」

『あ、いるー!!』

「過分な栄養を摂取したら、体重が増えるぞ」

『清十郎…それ遠まわしに太るって言ってるの!?』


動じない清十郎と清十郎の言葉を聞いて悩みだす清香。

母さんはそんな二人を見てまた微笑むのだった。


prevnext

(20/21)

bkm



back(表紙へ戻ります)
top

※章内ページ一覧へは
ブラウザバックでお戻りください
×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -