携帯を取り出し、蛭魔へ電話をかける。
『もしもしー、妖一?』
“あ?こっちはトレーニング中だ。何の用だ”
清香からの電話に出る蛭魔。
少し息が上がっている。
『私今アルマジロズのトライアウト会場なんだけど、間違えてセナが出てるよ』
蛭魔は笑い出す。
“ケケケ!あいつ何やってんだ!!”
『こっちでなんとかするから、セナはあとから追いつかせるね』
“…借りは作りたくねぇが、頼んだぞ”
清香は任せてよ!と笑った。
セナの試験が一段落し、清香と鈴音は下に降りる。
「何してんのもう!電話あったよ」
鈴音がセナを呼ぶ。
セナは隣にいる清香に驚いている。
『やっほ、セナ。安心して妖一には連絡しといたから』
「清香さん!ありがとうございます!」
清香は軽く笑うとサラの待つ二階に向かった。
セナと鈴音はいい雰囲気に見える。
それを私が邪魔してはいけない。
清香はそう考えていた。
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