6th down
次の日、セナたちは朝早くに牧場を出ていった。

清香とサラは昼過ぎに出立することに決める。

それまで二人は牧場内を歩き回っていた。

『ここは牛が多いね』

「当然よ、アメリカだもの」

サラの言葉に笑う。
オーストラリアは人間より羊の方が多いって聞いたけど、流石にアメリカはそこまではないよね。

清香は牧場の隅の草むらに腰を下ろした。

目の前にはワイルドガンマンズが練習をしている。

清香は大きく伸びをする。

「クリフォードに連絡とらなきゃね」

『忘れてた…サラお願いできる?』

サラは清香の言おうとしていたことを理解していたようで、ため息をついて頷いた。

「分かってるわ、行ってくる」

そう言うとポケットから携帯を取り出し、少しその場を離れた。

やはりクリフォードと話すのは気まずいっていうか……。

清香はべーっと軽く舌を出した。

『考えを変えなきゃいけないのは分かってるんだけどなあ』

その言葉は誰にも聞かれることは無かった。


目を閉じ、草むらに寝転がる。
そのときだった。

「危ない!!!」

大きな声、はっと目を開くと目の前にはボールが迫っていた。

顔面キャッチは勘弁だよ!!と咄嗟のことにきつく目を閉じる。


しかしその痛みは来ることがなかった。

「危ないですね、おねーさん」

清香はゆっくりと目を開ける。

そこにいたのは、銀髪の少年だった。


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bkm



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