17th down

「キヨカーーーっ!」

後ろから飛びつかれ、前のめりに倒れるのをホーマーが支える。

『さ、サラ…元気そうだね』

「当たり前じゃない!まだまだ跳べるわよ!」

へそを出してスリムなウエストを見せつけるように立ち、サラが笑った。

「おいおいサラ、キヨカ死ぬぞ」

苦しがっている清香を見てホーマーが慌てる。

「あっ、ごめん!でもキヨカなら大丈夫よね!」

『サラ私のこと超人か何かと思ってる?』

清香は息ができることに安堵しながらサラを見た。

「そうだ!キヨカ、テキサスに行くって言ってたでしょ?明日だからね!」

ウインクをするサラ。

『え』

「当たり前じゃない!私と一緒に行くのよ?」

『え、あの、清十郎に怒られるんだけど』

しどろもどろになりながら目をそらす清香。

「私達チアは明日アメリカに帰るのよ。それに一緒に乗るの!」

「ちなみに俺らもその便に乗るからな」

蛭魔がケケケと笑いながらこちらに話しかけてくる。

『あ、はい…。私に拒否権は』

「ないわよ」

『ですよね』

サラと話すといつもコントのようになるから困る。

サラは耳元で囁いてくる。

「クリフォードは7月の終わりにはラスベガスにいるそうよ」

『!…わかった。王城の合宿に間に合うのなら、私行くよ』

ホーマーは支えていた身体を離す。

「クリフォードって…あの」

『ホーマー!それは言わないで!!』

蛭魔に聞かれたら弱みを握られることになる。

清香は必死にホーマーの口を抑える。

「お、おう」

ふうとため息をつくと清香はサラの方を向く。

『サラ、今日私の家に泊まらない?』

「いいわね!」

『それじゃあ私も荷物をとって向かうから、フィールド前のタクシー乗り場で待ってて』

「分かったわ!私も皆に伝えておくわね」

サラが去り、エイリアンズも帰る準備を始める。

それを見て、清香は蛭魔に目配せをした。

蛭魔も分かったようで、頷くと泥門のメンバーと離れたところへ歩き始めた。




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(17/21)

bkm



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