16th down
清香がエイリアンズの方に行こうとすると、ミーティングが終わったようで泥門を握手をするためにこちらに駆け寄ってきていた。

「キヨカ!今日見に来てくれていたんだな!」

ユニフォーム姿のパンサーを見るのは初めてだ。

清香は笑顔でパンサーのショルダーを叩いた。

『ナイスゲームだったよ!パンサーくん!』

「Thank you!」

泥門もエイリアンズに気づいたようでこちらに寄ってきた。

「Sena!Nice game!You got me in the last play.」

パンサーが満面の笑みを浮かべてセナに握手を求めた。

「Cool!」

ホーマーもにっこりと笑った。

蛭魔はアイシールド21とモン太の隣に立つと、にやりと笑って通訳を始めた。

「てめーらカスは死にたくなきゃ死ぬほど練習してこい、って言ってんぞ」

『こら妖一。私が通訳してあげるよ。さっきのは、最後はやられたよ!さすがだ!って言ってたんだよ』

蛭魔はケケと笑う。

「おい、てめぇあとでちょっと話すことがあるからな」

セナとのことだろうと思い、とりあえずはいはいと言っておく。

パンサーはセナと握手をしながら英語でペラペラと話し出す。

清香は急いで通訳を始めた。

ワットも通訳をやりたそうにしていたが、ワットの日本語はインチキが入っているのでやめておく。

「今日の試合は俺に有利すぎた」

「こいつ途中出場でスタミナあり余ってたかんな」

ホーマーがパンサーの頭をぐいぐいと抑えながら笑う。

「今度は同じ条件で闘おう。今度はもう抜かれない!」

セナはアイシールド越しに笑う。

パンサーも同様に笑った。

清香はそれを見つめる。


今の大和とも、戦って欲しいな。

その思いは私からは伝えられない。


清香はすこし目を伏せた。


蛭魔のケケという笑いにそちらを振り返ると、パスポートを廃棄していた。

『あ』

「テメーらの帰国便はもういらねーだろ?」

『まさか』

「俺らがアメリカ合宿ー!??」


泥門メンバーの声がフィールドに響き渡った。


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bkm



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