サラと話していると、部屋がノックされる。
部屋の主であるサラが急いで出ると、そこにいたのはホーマー。
「キヨカいるか?」
「ええ」
サラはホーマーを部屋の中へと促した。
『ホーマーどうしたの?』
「今からエイリアンズ総出でパンサーのヘアバンドを探すんだが、ここら辺は詳しくないから着いてきてくれねーか」
申し訳なさそうに話すホーマー。
清香はもちろんと頷いた。
『実は私もここら辺詳しくないんだけどね。それでもいいなら案内するよ。もちろん私も手伝うからね』
ありがとな、と清香の頭をくしゃりと撫でるホーマー。
サラに今日のところは一旦別れを告げると、清香はホーマーと共に外へ出た。
外へ出るとすぐに高速道路を辿って、落としたであろう高架下周辺を探す。
がさがさと茂みの中を探す清香。
しかし腕に小さな傷が増えるばかりで一向に探し物は見当たらない。
遠くではパンサーも必死に探している。
ふとワットが清香の肩をたたいた。
「キヨカ、あれはさっきのテラだよね?」
清香はピリピリとした痛みのある腕をさすりながら頷いた。
『そうみたいだね。ここだったんだ』
パンサーがヘアバンドを捜すためにこっそりと寺の中へ入る。
清香とその他の選手は入り口付近で待っていた。
しばらくたつと中からパンサーの声が聞こえてくる。
「BINGO!!」
おおおと歓声をあげる選手たち。
『見つかったみたいだねって、ちょっと皆!?』
こっそりと潜入しているのだから声をあげたらダメだろう。
しかも選手たちは見つかると分かった瞬間に寺の庭の中へとなだれ込む。
「”テラ”ってすげー!」
パンサーが嬉しそうにヘアバンドをつけていると、寺の中から人が出てくる。
清香は遠目からでも体格で分かった。
『…泥門!』
清香はホーマーのすそを掴み、引き留めようとする。
しかし、何人かの選手が寺の中から漂い出る匂いに惹かれてしまった。
清香は軽くため息をつくと、前に進み出た。
『セナ、モン太久しぶり!』
エイリアンズだ!と叫んでいたモン太は清香に気づき驚く。
「あ!王城の!」
栗田はすぐに気づいたようで嬉しそうに清香を寺の中に招き入れる。
「…四人じゃ食べきれないしね…!」
栗田の一言でエイリアンズの皆は歓声をあげる。
そして何故か日米交流寿司パーティーが始まってしまったのだった。
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