18th down

『いつか決まったんだね!』

蛭魔はパソコンをかたかたと打ちながら、7月20日と呟いた。

「場所は地久グラウンド。ナイター中継されるらしいわ!」

横に座っていたまもりが付け加える。

ふーんと清香はコーヒーをすする。

砂糖とミルクいらない?と言われ、即断る。

『よくアポロさんが了承したね』

「これを送りつけた」

そういって蛭魔がこちらにパソコンを向ける。

そこで流れる動画を見て清香はコーヒーをふき出した。

『こ、これ…本当に送ったの!?』

「ああ。良くできてるだろ」

『こりゃアポロさん怒るよ…』

蛭魔はパソコンを別の動画に切り替える。

「エイリアンズ戦まで一ヶ月、守備のイロハからたたき込んでやる!」

「敵は本場の強豪だからね。今まで通りじゃ絶対勝てないもん」

蛭魔は清香の頭をぽんと叩く。

「だから臨時コーチとしてコイツを呼んだ」

『本当は別の理由で来たんだけどね』

蛭魔は清香にプリッツの箱を放り投げる。

清香はため息をついた。

『そういうことね…ダジャレ?』

うるせえ、と銃口を突きつける蛭魔。

「コイツはアメリカ帰りだから、NASAエイリアンズとも戦ったことがある」

『ち、ちょっと!』

「情報を絞り出せるだけ絞ってやる」

清香は蛭魔をど突く。

「(蛭魔さんを…!)」

とセナとモン太が震えあがっていたことを清香は知らない。

『エイリアンズとは嫌な思い出しかないんだけどな』

「拒否しねえってことは、多少手伝う気あるんだろ」

『まあね』

そのかわり…
清香は笑う。

『当日券の一番前キープしてね』




prevnext

(18/23)

bkm



back(表紙へ戻ります)
top

※章内ページ一覧へは
ブラウザバックでお戻りください
×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -