13th down
下校時間になり、皆一斉に部室から出て行く。
勿論清香たちもだった。


『電車で帰るんだよね。私、原チャリで来たからさ。また後でね』

清十郎に告げ、高見たちに手を振り、清香は原チャリを発車させた。




「良い子だなあ。進本当に双子なの?」
桜庭は組んだ手を頭に回して進に問いかけた。

「ああ」
「…………それだけ?」

桜庭はずっこける。
横にいた高見が笑った。

「嫉妬してるんじゃないのか進」
「別にそのようなことはありません。別にただ双子の姉というだけです」

饒舌になったなぁと心中思う桜庭。

「まあ美人の部類に入る顔だからね
、清香は」
桜庭は進をチラッと見ながら呟いた。

「………走って帰る」
清十郎は高見と桜庭にそう言うと走り出した。


「動揺してませんでしたか?進」
「…仕方ないんじゃないかな。俺も清香のこと嫌いじゃないしね。さて、進が走って帰るってこと、清香に報告しとかないとな」

「……え?」

桜庭は高見の最初の台詞に戸惑う。

「なんだ?桜庭はそういうのはないのか?」

「俺はジャリプロだからそういうのは法度ですね」

羨ましいです、と続ける桜庭。

高見と桜庭は止めていた足を動かし始め、帰路についた。


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bkm



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