4th down
次の日、グラウンドに集合した清香達は、庄司の元ミーティングを始める。

「今日は西部との決勝戦!関東大会に進むかどうかが決まるとても重要な試合だ!心してかかれ」

庄司に促され一歩前に出る清香。

『西部の戦法は皆が知っているとおり、レシーバーを数多く配置する、完全にパス重視のショットガンです』

清香はあらかじめ調べておいた西部の僅かなデータをみる。

『もちろんすべてのパス要員を潰すことが確実なんだけど、それは難しい。だから清十郎のスピードを生かしてパスの発射口、キッドを潰す』

あくまでもキッドの早撃ちが0.5秒か0.4秒と見込んでの作戦だ。

キッドの早撃ちがそれ以上に早ければ、王城には止められない。

清香は歯がゆかった。

データが少なすぎる。


ミーティングが終わったあと、王城恒例の栄養補給時間になる。

大田原はガツガツと食べまくっている。


清香は小春の元へ近づいた。

『今日、勝つと思う?』

「え、ええ!もちろんですよ!」

『そっか…そうだよね!』

清香の中には不安があった。

昨日このグラウンドで会話したキッドの様子が思い浮かぶ。

清香はそれを振り払うように自分の頬をパシンと叩いた。

『私達が信じなきゃ誰が信じるのって感じだよね!ごめんね、変なこと聞いて』

小春はにっこり笑ってドリンクの準備を再開する。

清香もそれを手伝いに裏へと回った。


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bkm



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