マネージャーは到着する部員達を部屋に案内し、飲み物等を渡す係。
外での飲み物配布は一年生に任せることにした。
二年も到着した部員にタオルを渡すために外にいる。
私たち三年はというと…
鶫と撫子は怪我をした部員の手当て。
私は部屋への案内ということで、一番楽だけど移動の多い仕事。
一番に到着したのは猪里君と虎鉄。
僅差で御門と蛇神君がやってきた。
『おかえり、皆』
「た、ただいま…!」
「Haha〜N、ただいまマイハニー」
『お疲れ、猪里君!虎鉄、あんたはマイハニーが何人いるわけ?』
冗談を交えながら猪里君と虎鉄を迎え入れる。
「やあ、ただいま」
「うむ虎鉄たちに負けたようだな」
『二人ともお疲れ!でも惜しかったでしょ?僅差だったし』
少し悔しそうに笑う二人を部屋へと案内すると、虎鉄と猪里君もその後ろを着いてくる。
二人の部屋は御門達の部屋の隣だから、その行動は全然間違ってない。
間違ってないんだけど……!
「えっと、ここが御門と蛇神君の部屋ね。あとは…」
私はニコニコしている虎鉄をみる。
「仮名さんの部屋はどこなのKaい?」
御門達が部屋に入るのを横目で眺めながら、仮名は二人に向き直った。
『私の部屋が知りたいの?』
猪里君は顔を真っ赤にして慌てている。
女の子慣れしてないというかなんていうか…。
『私の部屋は鶫と撫子と一緒よ。305号室。何が目的かは問わないけど、何か話があるなら私があなたたちのとこに行ってあげるから』
虎鉄は満足げに笑った後、猪里君の手を無理矢理ひいて与えられた部屋に入っていった。
…もしかして私って
バカにされてるの??
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