■ 暖炉の先

目を覚ますと、そこは賑やかな通りだった。

もちろんやけどなんてしていない。

先ほどの炎は何だったのだろうか。

「そこをどかんか」

後ろの暖炉からスネイプ教授が出てくる。

が、私がその場に倒れていたため、頭をぶつけたようだ。

ぎろりと目が私を睨む。

『えっ、お、起きます起きます』

私の一張羅(Tシャツ、ジーンズ短パン)が砂まみれになっている。

それをはたきながら、スネイプ教授が歩いていくのに併走する。

『す、スネイプ教授、ここはどこですか』

「ダイアゴン横丁、聞いてなかったのか」

そういえば言っていた気がする。

忘れていた。

『ダイアゴン横丁で何をするんです?あと、周りにいるのは皆魔法使いなのですか?さっきのも魔法?』

「少し黙らないか」

スネイプ教授が不機嫌な顔になる。

教授の手から手紙が渡される。

内容はこうだ。


一年生は次の物が必要です
制服
普段着のローブ三着(黒)
普段着の三角帽(黒)一個 昼用
安全手袋(ドラゴンの革またはそれに類するもの)一組
冬用マント一着(黒、銀ボタン)
衣類には名前をつけておくこと

教科書
全生徒は次の教科書を各一冊準備すること
「基本呪文集(一学年用)」 ミランダ・ゴスホーク著
「魔法史」 バチルダ・バグショット著
「魔法論」 アドルバード・ワフリング著
「変身術入門」 エメリック・スィッチ著
「薬草ときのこ千種」 フィリダ・スポア著
「魔法薬調合法」 アージニウス・ジガー著
「幻の動物とその生息地」 ニュート・スキャマンダー著
「闇の力―護身術入門」 クエンティン・トリンブル著

その他学用品
杖(一)
大鍋(錫製、標準、2型)
ガラス製またはクリスタル製の薬瓶(一組)
望遠鏡(一)
真鍮製はかり(一組)

ふくろう、または猫、またはヒキガエルを持ってきてもよい
一年生は個人用箒の持参は許されないことを、保護者はご確認ください


『スネイプ教授、これを買うためにここに?』

「左様」

なるほど合点がいった。

ならばもっと早く連れてきてくれればよかったのに。

そう思うが、スネイプ教授もなにか部屋にこもらなければならない理由があったのだろう。

『でも、お金は……』

「校長が用意してくださっている」

そういうとスネイプ教授は私にずしりと思い袋を手渡した。

この中すべてがお金なのだろう。

『こんなに…』

「校長に感謝することだな」

はい!と笑顔で答える。

通りは興味深い。

ふくろうが多くいる店、動物がいっぱいいる店に特に惹かれたが、どうもスネイプ教授に入る気は無いらしい。

少しがっかりしつつも、スネイプ教授についていった。



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