■ 逢引の約束

サンドイッチを渡すとスネイプ教授は普通に食べてくれた。

文句を言わないという事はいいということだろう。

私も梅おにぎりを食べることが出来て大満足だ。


『懐かしい味だなあ』

なるほど厨房に行けば日本料理が食べられるかもしれない。

これからちょくちょくお世話になるんだろうな。

セドリックからの手紙を開く。


やあ!こんにちは!
そっちは晴れてる?

僕の父親は魔法省の魔法生物管理局で働いているんだけど、いつも生傷が耐えない大変な仕事なんだって。
僕はそんな父親をとても尊敬しているよ。
君はどこに住んでいるんだい?もしよければ会いに行きたいな。
今度ダイアゴン横丁のアイスクリームパーラーで会わないかい?

返信楽しみにしているよ。
セドリック


保護者にちらりと目線を投げかける。

なんだ、と言われたので外出許可を貰おうと近寄る。

『今度ダイアゴン横丁に行ってもいいですか?一人でなんですけど』

スネイプ教授は露骨に嫌そうな顔をするが、しぶしぶ了承する。

もしかしてダンブルドア校長から自由にするように言われているのかもしれない。

「監督生がついているならば、心配あるまい」

なるほど、そういう理由か。
そういえばこのあいだ監督生に任命されたって手紙で教えてくれたっけ。

まって、なんでセドリックってバレてるの?

「手紙を見てこっちに来るなどと、ディゴリーと出かけるに決まっているであろう」

隠し事はできないな。

本気でそう思った。

『なにかお土産でも……』

「いらん」

とりあえず返信を書き、私はスネイプ教授の顔を見ずにふくろう小屋へ急いだ。


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