湊さんリクエスト
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今日も平和だな、とか春の陽気の優しさにつられて暢気に瞼を閉じる。こんな日は報告書なんて放っておいて散歩に出掛けたい気分だ。
すっかり手を止めて眠気に負けそうになっていると、パトロールをまだ行っている筈の先輩が帰ってきた。
「お疲れ様で、す……?」
先輩に続いて入ってきた人物に、俺は少し驚いた。つい先日鍵をとりに来た不良くんではないか。
先輩の話によると、街中で暴れていたところを補導したらしい。
ぶすっ、とすっかりむくれた不良を俺に押し付けるようにして先輩はまたパトロールへと戻っていった。
ずっと俯いていた不良が、スッ、とこちらを向いた。不良の目がみるみるうちに輝いていく。
「この間の…!あの、覚えてるか、前、鍵を!」
「う、うん、覚えてるよ」
今にも飛び付いて来そうな勢いでこられて、少し引き気味に頷いた。
すると嬉しそうに破顔する不良。この子よく顔に出るなぁ、と少しほのぼのしていれば不良の距離が近い事に気づいた。
なんだろうと首を傾げれば、不良に肩を掴まれる。
「俺!」
「あ!!」
何かを言いかけた不良に被るようにして声をあげる。
俺、やることあるじゃん。先ずは補導された彼の親御さんに連絡しなければ。
すっかり黙っていた彼に声をかければ、何かテンションの下がった様子で大人しく椅子に座った。
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更新を期待していただけて嬉しいです!
湊さんは今井がお好きなんでしょうか…?不良人気の高さに軽く嫉妬してます((
不良×警官、続編書けてとても楽しかったです!
企画参加及びリクエストありがとうございました!
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