マイさん、まりまるさんリクエスト
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兄ちゃん達と距離を置くのを失敗し、あの"お仕置き"を境に格段に距離が近づいたと気づいた今日この頃。俺の安息は学校にしか無いのか?とか考えながら、帰ろうと下駄箱から靴を出している時だ。

やけに騒がしい校門。

そこに出来た人だかりは殆ど女子で、男子はみんな迷惑そうに人だかりを避けていた。
なんだろう、アイドルでもいたのだろうか。
少し気になったが、俺は他の男子に習い、脇をすり抜けて帰ろうとした。が。



「四野!」

「!?」



掴まれた腕から辿れば、そこには見慣れた顔があった。



「一樹兄ちゃん…」



会社帰りなのだろう、スーツに身を包んだ一樹兄ちゃんがそこにはいた。いつもよりも色気が凄まじい。
にこり、と微笑んだ一樹兄ちゃんが女子をかき分け、俺の横にたった。手は繋がれ、所謂恋人繋ぎなるものをされた。
少しざわつく女子に目もくれず、一樹兄ちゃんは俺の腕を引いて家への道を歩いていった。






家にもうすぐつく頃、玄関に立っている人影に気づいた。



「あっれ、一樹と四野だぁ。何で二人でいるん〜?」

「一樹…抜け駆けか?」

「違う。迎えに行ったんだ」

「なんでいきなりぃ」



そう、二葉兄ちゃんの言う通り、いきなりなのだ。
今まで迎えに来たことなど一度も無かった。それなのにいきなり、何故なんだろう。
少し嫌な感じがして、俺は一樹兄ちゃんを見上げた。すると、俺を見下ろした一樹兄ちゃんが笑みを作った。



「これからは迎えに行くから」

「え…?」

「あー、なーる。四野に変な事吹き込む奴がいるからねぇ?」

「一樹にしてはいいアイデアだ」

「三弥、一言余計。本当は中学なんて行かなくていいのに…でも、義務教育くらいは受けさせないとね」



綺麗な笑みを浮かべる三人に、俺はただならぬ恐怖を感じた。



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きっと四野くんは高校には進学させてもらえず、軟禁状態にされるんだろうなぁ、等と山田は推測しております!
兄貴s×弟、案外人気があるようで嬉しいです^^
お二人とも、企画参加及び、リクエストありがとうございました!




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